大統領選挙前の可決の謎
- 2016年11月09日
TPPの衆議院採決が8日ではなく10日に延期となってしまったようです。
何としても米国大統領選挙までにTPPを可決して米国の背中を押すとして、当初は10月末だったのが11月4日、それも十分な審議もせずに特別委員会で強行採決し、その日の内に衆議院本会議などと言っていましたが、自民党内からも強硬すぎる運営に異論が出始め、大統領選挙が行われる8日(米国では7日)を最終リミットにして衆議院採決だと意気込んでいましたが、何のことはない8日にはパリ協定を批准し、TPPは10日の衆議院本会議での採決となるとのこと。
TPP特別委員会での強行採決は一体何のためだったのでしょうか。
米国はヒラリー、トランプのどちらが大統領になったとしても、TPPには反対の立場を崩しておらず、レームダック議会ではオバマ大統領の影響はほとんどありません。
これまで国民に十分な説明をすることなく、ノリ弁当の資料を提出し、守秘義務を盾に情報提供せず(他国は自国の情報を隠してはいない)、重要5品目は守られていないのに守られたと開き直り、国益が損なわれることをおくびにも出さず、審議を拙速に行うために安保法制同様、11本の関連法案を一括審議とし、米国の決断を促すために強行採決までしながら、推し進めてきたTPP、これでは、10日に衆議院で採決する意味も判らなくなってきました。
10日の衆議院採決を延期すると共に、参議院での審議も先延ばしして、来年1月20日の新大統領就任後にあらためてTPPの審議を時間を掛けて、法案ごとに行ってはいかがでしょうか。