高橋とおる|北海道議会議員|公式ウェブサイト

野田総理大臣は、近いうちに関西電力大飯原発の再稼働を判断するようだ。
細野環境・原発担当大臣が地元との事前交渉（露払い）を行い、頃合いを見ての最終判断を行うようだが、関西関係自治体と福井県知事との温度差は大きいものがあると思う。
あれほど、再稼働に反対していた橋下大阪市長や滋賀県知事、京都府知事も最近では少しトーンが下がり、夏期間だけの限定的な容認を口にし始めた。
原発については期待していた橋下市長だったが、関西電力の電力不足という圧力に屈しせざる得なかったのか、この夏の節電が辛く感じたのか判らないが、再稼働に舵を切ったことだけは確かである。
しかし、福井県知事は、再開するならば期限限定などとは端から考えておらず、当然本格稼働であるべきとのことから、細野大臣だけではなく、野田総理大臣との直接会談を求めたものと思われる。
さて、会談の結果はどうなるのだろうか。
細野大臣及び政府は、大飯原発の安全基準は暫定的であることを認め、稼働しながら、新たな原子力規制庁（原子力規制委員会かは政治課題）設置後、新たに作られた新基準に沿って恒常的な基準にするという思惑が有り、関西地方の首長は安全基準を暫定的と認めたからには、再稼働は夏期の暫定的な期間に限定され、新基準に合致した安全対策が施されるまで休炉するのが当然であるとの思惑が有り、本音を出さないお互いの思惑だけが見え隠れする。
さて、大飯原発用地の直下には活断層があったことは解っていたが、原発建設調査当時は今後も活動のおそれが無いものと判断され建設に着手した。しかし、昨日、敷地内を走る軟弱な断層（破砕帯）が近くの活断層と連動して動き、地表がずれる可能性があるとの分析結果が複数の大学教授によってまとめられた。
誰がどのような思惑を持ってうごめいても、このような原発の再稼働は天下の愚行と言わざるを得ない。