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姓名のローマ字表記

  • 2019年06月24日

 なかなかニュースにもなりませんでしたが、柴山文科相が5月22日閣議後の記者会見で「日本人の姓名のローマ字表記に関して『姓・名』の順が望ましいとされていますが、この答申の趣旨が十分に生かされていないのではないか」と話し、近く文化庁が通知を出すことになるようです。

 2000年9月29日当時の文部相の諮問機関である「国語審議会」において、「現代にふさわしいい日本語の表現のあり方」について検討結果を発表しました。

 この中で、

 Ⅲ、国際化に伴うその他の日本語の問題

 2、姓名のローマ字表記の問題

 (2)姓名のローマ字表記についての考え方

 の項で、「名前の形式は『名・姓』や『姓・名』などの他、様々な形式があり、多様である。それぞれが使われる社会文化や歴史を背景として成立したものであり、世界の中で、日本の他、中国、韓国、ベトナムなどアジア数か国と、欧米ではハンガリーで『姓・名』の形式が用いられている。

・・・国語審議会としては、人類が持つ言語や文化の多様性を人類全体が認識し、生かしていくべきであるという立場から、そのような際に、一定の書式に従って書かれる名簿や書類などを別として、一般的には各々の人名固有の形式が生きる形で紹介・記述されることが望ましい。

 したがって、日本人の姓名については、ローマ字表記においても『姓・名』の順とすることが望ましいと考える。

・・・今後、公官庁や報道機関において、日本人の姓名をローマ字で表記をする場合、並びに学校教育における英語等の指導においても、以上の趣旨が生かされことを希望する。」 と報告され、これを受けて2000年12月26日には文化庁次長名で「外来語・外国語の取り扱い及び姓名のローマ字表記について」という依頼文書が各省庁、都道府県、各大学・短期大学・高等専門学校、その他の関係機関に対し発せられました。

 道教委に聞いたところ、すでに中学校・高校などでは姓・名順にローマ字表記の指導が行われていますが、今までのように名・姓順も認められるようです。

 一方、道庁ではなかなか浸透しておらず、総合政策部の国際課にあっても、名刺のローマ字表記は名・姓順が標準のようで、副議長になった私の名刺のローマ字表記を姓・名順にとお願いをしましたが、難色を示されました。

 私は「たかはし・とおる」であり「とおる・たかはし」ではありません。

 そしてパスポートでも、姓「TAKAHASHI」が先であり、その次に名「TOORU」の順で記載されています。


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