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子ども庁

  • 2021年04月07日

 菅氏が突如「子ども庁」創設を言いだし、党内における責任者に二階幹事長を据えましたが、これだけで、まともな役所が出来るという期待は失せてしまいました。

 党内に院政を敷き、出る杭をたたき、頭の中は古き良き時代の懐古的考えが充満、新しいことを何も進めようとせず、家父長制度の権化のような方に、新しい時代を担う子ども達の総合的な政策を求める事は正しい人選なのでしょうか。

 なぜ、今少子化社会になっているのか、そしてそれを解決する方法は何処にあるのか。

 国も地方自治体も少子化対策に頭を悩ませています。

 子どもを取り巻く環境は厳しさを増しており、こどもの貧困はOECD諸国でも下位に位置しています。この現状は年々悪化をし、日本は現在6人に一人の子どもが貧困と言われ、全国各地においてボランティアで運営している「子ども食堂」、「無償の塾」は政府の子ども政策の縮図となっています。

 子ども庁を新設して各省庁に分散されている子ども政策を一体化するだけでは、何の解決にもなりません。

 子ども政策は総合的な生活支援、福祉支援無しには前に進みません。

 解決されずに積み重なっている課題は、出産支援、待機児童の解消、保育・教育の充実、子ども貧困と家族福祉サービスの充実、子どもへのDV、就学援助、女性(今は男性も)の就労支援、子どもの発達に関する支援、しょうがい受容、療育施設の充実、子育て相談、育児休業の充実、男女共同参画の推進、ひとり親家庭への支援等々、今思いついただけでも多岐にわたります。すなわち一人ひとりの子どもの生活そのものが対象となるということです。

 ここに思い切った予算を投入しなければ「絵に描いた餅」となるでしょう。

 昨日の道新には、病気や障害のある親、祖父母らの介護を担う18歳未満の子どもを「ヤングケアラー」と呼ぶという社説が掲載されていました。

 親を介護する、または親が就労していることから代わりに祖父母を介護する、そのために学業がおろそかになり友達からも孤立するという問題です。

 先程も書きましたが、子どもを取り巻く環境は日々厳しさを増しています。

 選挙目当てのスローガンでは無く、政府が本当に「子どもは未来の宝」だと認識し、これらの問題を早急に解決するために新しい役所を作るというのであれば、野党が反対する訳がありません。

 早急に与野党間協議を開催して通常国会中にも「子ども庁」を設置すべきです。


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