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子供の貧困調査

  • 2017年02月15日

 札幌市で子供の貧困についての調査が行われ、その中間報告が報道されました。

 その結果は、新聞でご存じの通りだと思いますが、毎月の生活が赤字の世帯、ギリギリの世帯が、調査対象の62.2%にもおよんでいます。

 黒字である32.4%の世帯でも、貯金していない家庭が7.0%、貯金している25.4%の家庭でも子供の成長に伴って毎月の貯蓄額の減少が見られます。

 さらに、問題なのは、子供を医療機関に受診させる必要を感じていながら受診させることが出来なかった世帯が18.3%にものぼることです。

 その10日後に道が行った同様の調査の速報値も報道されました。

 それによると、毎月の生活が赤字の世帯、ギリギリの世帯は67.0%であり、黒字でも貯金している家庭が21.9%となっており、地方の貧困が都市部より厳しいことが明らかになりました。

 国内の子供の貧困は6人に一人となっていますが、北海道は5人に一人と言われています。

 道はこれまで、独自の調査について消極的な姿勢をとり続けていましたが、札幌市が調査を行うことになり、併せて、道議会から調査の必要性を求められ、渋々、北大と共同で実施することになりました。

 結果の詳細は今年度中にまとめることになるようですが、これによって、大都市圏の札幌と、地方の状況が明らかになる事になります。

 しかし、ただ調査を行っただけでは意味を持ちません。

 当然のことながら、具体的な子供への救済策を含めた対策が急務になります。

 道の調査では地域別の結果も明らかになるものと思います。

 道の施策だけではなく、今後は個別の自治体においても調査を行い、地域にあった対策を行うことが求められることになります。

 併せて、国の政策も当然必要となります。

 調査結果でも明らかなように、子供の進学希望が貧困によって妨げられ、諦めなければならないと言うことは国の大きな損失であることを全ての大人が認識し、その責任をまっとうする努力こそ大事なのではないかと思います。


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