安倍総理の経済対策
- 2013年01月13日
寒さが連日続き、灯油の使用量の増加が家計を圧迫しています。
それに合わせて、ガソリンも150円台/㍑に突入し、電力会社は火力発電で化石燃料を使用していることから電気代の値上げも視野に入れており、ますます家計が苦しくなってくる気配を感じます。
さて、政権が交代し、安倍総理の経済対策が「三本の矢」として発表されてから、株価が上昇し、円安も進みはじめました。
安倍総理の経済対策に市場が反応したものとして、景気回復への期待も高まっており、経済界がこれを歓迎するニュースが連日ながされています。
しかし、この経済対策に懸念を示し警鐘を鳴らしている方々がいます。その指摘は、
『「アベノミクス」において株価が上昇し、それに伴って国債の金利が上がった。
今までは、株価が低迷していたので国債がお金を吸収して売れていたが、株にお金が流れていくと国債が売れなくなって金利が上がった。金利が上がると銀行や年金基金が持っている国債の流通価値が下落する。』とのことです。
これは、株価だけが上がり、国債の金利はそのままということにはならず、副作用という反動を覚悟しなければならないということのようです。
そして、国債の信用が落ちてゆく中で、安倍総理は建設国債の発行や日銀での買い受けを行う決定をしました。
もう一つが円安です。
これについても『日本は昨年、1ドル80円前後の円高であったことから、年換算6兆円以上の貿易赤字だったが、これがもし、1ドル100円の円安であれば、原油・ガスの輸入代がさらに高騰し赤字は20兆円を超えていたと推計される。今年に入っても、そもそも輸出は別段増加するわけではなく、円安が進めば化石燃料の輸入額はさらに増えて、貿易赤字は拡大し、金利配当を食いつぶして日本は「経常収支赤字国」になってしまい新規国債の消化に支障が出て、国債金利が急上昇しハイパーインフレを招き、取り返しがつかなくなる。』と分析しています。
これまで、貿易赤字は約6兆円でしたが、円安が進めば貿易赤字が拡大するだけではなく、灯油やガソリンの価格の上昇は家計意外にもハウスや漁船に燃油を使用する農業・漁業者や、輸送・流通業、中小企業にも大きな悪影響を及ぼすでしょう。
そして、一部の輸出業者だけが円安の恩恵を受けるのです。