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宗主国・米国

  • 2015年07月06日

 今日、午前8時から女子サッカー・ワールドカップ決勝戦が行われ、残念ながら日本は2-5で負けてしまいましたが、常に世界のトップの位置ですばらしいプレーを展開し、国民を感動させてくれている彼女たちに賞賛の言葉を贈りたいと思います。

 この試合では、米国の執念のようなものを感じましたが、その根底にはアジア人であり敗戦国の日本には絶対負けられないというプライドがあるのかも知れません。

 日本は、あの大戦で降伏して以来、70年経った今でも米国の属国的な扱いを卑屈なように受け入れています。

 沖縄の米軍基地における傍若無人ぶりも、日本の首都圏を含む領空の制空権も「日米地位協定」という不平等協定によって米軍が押さえられ、米軍は思うがままに振る舞いオスプレイも日本国中好きな様に飛びまわっています。

 同じ敗戦国のイタリアやドイツの米軍基地では基地を米軍に貸してはいますが、地位協定上、基地はあくまで自国の管理下に置いており、米軍が基地を置いている同盟国の中で、主権が及ばないのは日本だけで有ることは周知の事実となっています。

 さらに日本は、大戦中、米国によって全国200ヶ所以上の都市において無差別の空襲を受け、死者約33万人、負傷者約43万人の民間人が犠牲となり、ヒロシマ・ナガサキの原爆投下によって約33万人が虐殺され、唯一の本土決戦の沖縄戦では、9.4万人もの民間人の死傷者を出したにも関わらず、米国の「それによって戦争が終わった」という謝罪の一言も無い態度を受け入れてきました。

 これは、民間人を対象とした攻撃であり、国際法違反の虐殺にほかなりません。

 さらに、これ以上のリスクを国民に負わせる米国のための集団的自衛権の行使を憲法に違反してまで行わなければならないのか。

 日本の政権は米国に逆らえず、米国に睨まれたら政権は短命で終わると言われています。 これまでも政権を手にした政治家が、例外なく米国擁護の立場をとるのはそのためだったようです。

 だとすれば、安倍晋三も国民のためではなく、自らの政権の維持のために日本を米国に差し出す道を選んだのかも知れません。TPPもその一環です。

 日本の安全保障環境が変わったと尖閣諸島を持ち出しても、米国は日米安保条約においてさえ、自衛隊の支援をするのみで、主体は自衛隊であることは、先のガイドラインの協議においても明らかになっています。

 国会で集団的自衛権の行使を認める関連法案を可決することになれば、日米の関係は今以上に主従がはっきりし、今後はさらに実質的に主権の無い国「日本」と宗主国米国という構図が深刻になってくるものと思います。


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