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実質審議の時間は?

  • 2017年11月02日

 先般、選挙後の特別国会は11月10日前後で終わり出はないかと掲載しましたが、世論の声に配慮したのか各党国対委員長会談で12月9日までの39日間としたようです。

 しかし、内情を見ると長いようで短い、これまたペテンの会期日程のようです。

 日刊ゲンダイによると、1日に開会、首班指名、正副議長の選任を行い、2日の本会議では常任委員長の専任、3日~5日まで連休、5~7日までトランプ来日、8日に天皇を迎えて国会の開会式を行い、10・11日はベトナムでAPEC首脳会議、その後フィリピンでのASEAN首脳会議、帰国後の17日にやっと所信表明演説、翌週20日~22日が各党代表質問、23日~26日まで連休で休み、ようやく各委員会などで審議がはじまるのが27日以降になるのではないかと掲載されています。

 そうなると予算委員会は12月に入ってからになりますが、これも3日~5日までが連休となり、すぐに8日の会期末が来てしまいます。

 結局、特別国会の会期を延長しても、外交日程などで安倍晋三が出席する審議はほんのわずかにすぎず、まさしくペテンの会期日程となります。

 この間には、文科省の大学設置審議会から加計学園の設置が認可される手はずになっていますが、またしても真相は闇の中となる公算が大きいと思われます。

 そんな窮屈な日程でも、与党は野党や国民の要望に応えて会期を大幅に譲歩したと言い訳するのでしょう。

 さらに加えて審議時間が短いにも関わらず、与党の質問時間も会派議員数に応じて案分すべきと主張しています。

 国会は、政府が提出する予算や法律を審議し、チェックする場所です。

 政府が提出する案件は、事前に与党の審議を経ることになるため、自民党・公明党の議員は事前に提出案件の説明を受け、これに対し意見を述べ、修正を行う事が出来ます。

 さらに、官僚は与党の議員に豊富な情報を積極的に提供し、野党の議員には聞かれなければ情報を明らかにせず、それも限定したり拒否したりします。

 与党の議員は優遇された情報の中で、様々な活動が可能となっていますが、野党の議員は官僚の説明だけでは不十分であり、自ら様々な情報を得る努力や勉強をして質問に臨みます。

 そして、これまでの与党の質問を聞いていても野党とのそのレベルの違いは明らかです。

 提案の中身を再度確認したり、提案内容を褒め立てるいわゆる「提灯質問」に終始し、修正を迫ったり、不備を指摘することは有りませんし、質問時間をもてあますこともしばしばで、先般も質問時間が余ったからと、全く関係ない「般若心経」を唱える議員まで出てくる始末です。

 なぜこういう事になるのか?政府と与党は一体であり、質問する必要がが無いからです。

 それなのに、野党の質問時間を少なくしようとは、稚拙な嫌がらせの何ものでもありません。

 自民党の小泉進次郞氏も「野党の質問時間を確保するのは当然。野党の言葉に耳を傾けるべきだ」と発言しています。至極常識的な発言ではないでしょうか。


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