実質賃金と物価高騰(ブログ3215)
- 2023年05月12日
厚労省が3月の実質賃金について発表しました。
内容は、前年同月比で約2.9%減少ということで、具体的には名目賃金は労働者1人あたり平均で29万1,081円と約0.8%増額したものの、消費者物価指数が約3.8%上昇したことによる結果ということです。
物価は、とどまること無く上昇を続け、4月にも食料品を中心に値上げが、そして、5月にも、6月にも食料品の値上げが予想されます。
民間労組の春闘の結果は、大企業を中心に軒並み有額回答それも例年以上の上昇となっており、その結果の実質賃金のUPは4月以降になりますが、先ほど述べたように4月以降も賃金の上昇率を物価高騰が飲み込んでしまうことになるのではないかと危惧します。
今回の厚労省の発表によると、就業形態別では正社員などの一般労働者は1.3%の増で38万82円、パートタイム労働者は2.1%増の10万1,038円で、最低賃金が上昇しても、埋めようのない格差が生じています。無論、パートと言っても様々な形態がありますので一概には比較出来ませんが、食料品を中心とした物価高騰は、労働形態とは関係無く全ての国民の生活に直結する問題であり、看過することにはなりません。
岸田氏は、補正予算を検討しているようですが、中途半端な内容では焼け石に水になることから、大胆な政策の実行が必要委だと思います。