宮内庁掌典職の判断
- 2019年08月14日
靖国神社が今年の神社創建150年に合わせて、昨年中に天皇に参拝を要請し、宮内庁から断られたことが報道されました。
宮内庁の掌典職が、天皇の代替わりで多忙であることなどを理由に、宮内庁長官や侍従職への取次ぎも断ったようです。
天皇が靖国神社に参拝するということは、国内はもとより近隣諸国に対しどのような印象を与えるかは火を見るより明らかで、A級戦犯が合祀されている今の靖国神社への参拝は、昭和天皇の戦争責任まで波及する可能性を秘めています。
昭和天皇の戦争責任の問題は、戦禍に巻き込まれた各国の国民にとっては未だに複雑な思いを持っているでしょう。
この戦争責任について、ここでは論評を避けますが、掌典職の判断は、先を見据えた判断だったと思います。
話は変わりますが、私は以前一度だけ靖国神社を訪れたことがあります。
行った時期が春の例大祭に近かったせいか、境内には旧日本軍の軍服に身を包んだご高齢の方々が、当時の上官らしき人の号令で行進していたり、靖国神社批判のビラを配っている方々とのトラブル、右翼とおぼしき人たちの軍歌の合唱など、やはり一種異様な雰囲気でした。
さらに、境内にある遊就館(靖国神社の放物を展示している施設)は、まさに戦争賛美に彩られ、管内で流されている映像は特攻を美化していたというのが私の感想です。
改めて、宮内庁の判断を今後も続けていただきたいと思います。