宿泊税、晴天の霹靂(ブログ3770)
- 2024年12月10日
今定例会で大きな課題となっていた「北海道宿泊税条例案」が急転直下の展開となりました。
付託される総務委員会が開催される直前の今日、予算特別委員会の知事総括で、鈴木知事が、「倶知安町とは、今までの協議では双方歩み寄れなかったことから、制度面での歩み寄りが必要と考え、今朝、倶知安町長と電話で話し合った結果、制度面での協議が整いました。その内容は、『倶知安町が道の宿泊税分を負担し、町内の宿泊者から道分の宿泊税の徴収はしない(定率2%に道税分を加算して宿泊者から徴収する?)』というものであり、総務省から同意を得られるよう努力する。また、国の合意が得られない場合には、倶知安町は道が提案している条例案を受け入れるとのことでした。」と、宿泊税の取り扱いについて発言をしました。
今、午後5時半を過ぎた時間ですが、予算特別委員会に参加していない道議会議員は、この発言を聞いていませんし、予定されている20の自治体にとっても道の条例変更を多分知らないでしょう。まして、道の提案が「定額制」である事からこれに合わせた自治体もあるでしょう。しかし、「定率性」も道が受け入れるとすれば、今後、道内でも定率性で宿泊税を導入する自治体が出てくるかも知れません。
何と、無様な条例提案だったのか、知事を含めて支えるスタッフの劣化を指摘せざるを得ません。
さて、先に述べたように、条例案の修正は定例会最終日の1日前の総務委員会に付託するということですが、強引な手法の議会軽視は今回で三度目となります。
1回目は、コロナ禍で売り上げに影響を受けた飲食店等の支援金について、議会を開催して補正予算を組むこと無く知事の「先決」で行おうとしたことです。
臨時会を開催する時間的余裕があるにもかかわらず、議会開催を無視して強引に決めようとしました。
2回目は、今年の3月で第1回定例会において冒頭に新年度予算を提案した後、数日後
の代表質問で唐突に24年度予算案に対して補正を行うと発言したことです。
私はすぐに本会議場で「議事進行」を行い、「新年度予算に対して補正を組むというのはあり得ない提案である。新年度予算に不備があるのであれば、予算案を修正して再提出すべき。」 と発言しました。議会を馬鹿にした対応です。
そして、今回が3度目です。3年間の時間をかけ、満を持して提案した「北海道宿泊税条例案」でしたが、提案までに理解を得るべく関係自治体との調整に失敗し、強引に条例案を提案しましたが、その結果、最終日前に条例案の修正を行おうとしています。これも議会軽視です。知事として議会ルールが分かっていないとすれば資質の問題です。
修正をするならば、知事自身が本会議場で謝罪した後に新たな修正案を提案し、本会議で付託委員会を決定、審議のための時間を担保した後に、付託された総務委員会で審議を行って、本会議場で採決するというルールを守るべきだと思います。
「一度ならず2度までも」、そして「2度ある事は3度ある」となりました。
全く反省が無いまま、知事の増長ぶりが日常となってしまいました。