宿泊税・道VS自治体
- 2020年02月20日
宿泊税導入を検討している道内6市(札幌市・旭川市・函館市・小樽市・釧路市・帯広市)が、札幌市内で意見交換会を行い、道が独自に1泊1人100円の宿泊税を徴収し、市町村はそれに上乗せする形でそれぞれ検討をして欲しいとする考えに対し、これまで新税の導入を検討してきた6市は、道が具体的な調整もせず先行して増税することに反発、道に対し、徴収額や税収の使途について協議・調整をする場を設けるように要請することになりました。
今後は、当然のことながら協議の場が設置され、道と自治体の2重課税となる宿泊税の具体的な徴収額と使途について協議・調整がなされ、道が行う広域的な観光施策と各自治体が行う個別の観光施策の棲み分けも話されることになると思います。
この宿泊税(道は観光振興税と呼ぶ)は、既に、大阪府、東京都、京都市、福岡県、金沢市等が導入していますが、福岡県などでは県と市が協議をして1泊1人200円の税収を県が50円、福岡市と北九州市が150円として徴収し、それぞれの観光施策に反映をしています。
集まった6自治体の希望は、福岡県と同じように道が50円、自治体が150円としたいようです。(話がまとまらない場合は、バナナのたたき売りではありませんが痛み分けで道が75円、自治体が125円と言うところでしょうか?)
観光振興税は、北海道も数年前から検討を始めまていましたが、高橋はるみ前知事が結論を出さずにこの観光振興税を先送りにしてきました。
IRも先送り、幌延深地層研究センター問題も先送り、そしてこの宿泊税も先送りしてきた結果が後手後手の対応となってしまったのでは無いかと思います。
すでに、ニセコ町など先行して導入している自治体もあることから、これら先行自治体との協議も行わなければ、後発自治体との間で不公平が生じてしまいます。
鈴木知事はどのように着地点を見つけるのでしょうか。
それにしても、今は、新型コロナウィルスの感染で、インバウンドも激減し、国内旅行も自粛ムードとなっていることを考慮すれば、宿泊税の協議は行っても導入は今しばらく状況を勘案しなければならないのでは無いかと思います。