宿泊税地域説明会(ブログ3581)
- 2024年05月22日
先日、渡島総合振興局において、道と函館市による「宿泊税」の説明会が、宿泊関係者の出席もと開催されました。
先に北海道から、「観光振興を目的とした新税に関する検討経過」、「新税に関する考え方」の説明が行われ、その後、質疑が行われました。
この説明会は、6月にも北海道として新税の導入についての方向性を明らかにしたい目的で、全道各地を対象に行われている地域説明会の一環です。
経過説明では、平成30年2月に行われた北海道観光審議会で、「観光施策を推進するための新たな財源の確保について、法定外目的税の導入について検討する事」が指摘され、その後、令和元年12月に設置した「観光振興税に係る有識者懇談会」を、コロナ禍が終了してから再開し、計4回の審議を行い、今年2月に懇談会のまとめ案を提出致しました。
その内容は、①法定外目的税として「宿泊税」を導入 ②徴収額は宿泊費2万円未満は100円、2万円以上5万円未満は200円、5万円以上は500円とする ③免税点は設けない。しかし、修学旅行等は教育旅行と位置づけ免除する ④新税の使途は、観光の高付加価値化(マーケティングの強化、資源を生かした観光の推進、地域の取組支援)、観光サービスの向上(人材確保・育成、受入体制の強化・高度化、移動利便性の向上)、危機対応力の強化等とし、具体的には、今後、様々なご意見を伺い、検討して決定する。
というものです。
北海道は、このまとめ案をもとに地域説明会を行っていますが、函館市で行われた説明会では、
Q、税区分100円で考慮すれば負担は5000円で2%、1万円で1%、1.5万円で
0.6%、200円で考慮すれば2万円で1%、3万円で0.6%、4万円で0.5
%、500円出考慮すれば5万円では1%、8万円では0.6%、10万円では0.
5%つまり、低額の宿泊で客の負担が一番大きく税率がバラバラ。
Q、今後は、キャンピングやキャンピングカーも増える。これらの方も恩恵を受けるので
あれば、宿泊税では無く「入域税」にすべき。
Q、観光は、宿泊業界だけでは無く、ベイエリア土産店、朝市、ロープーウェイ、五稜郭
タワーなどがあり、宿泊業だけに限定するのは不公平。
Q、子ども料金など年齢は関係ないのか。
Q、「素泊まり」と「1泊2食」と同様なのはおかしい。倶知安は1食10%、2食20
%、3食30%を徴収しいている。
Q、倶知安のように、定率にすべき
Q、業務がどれだけの負担になるのか不明。
Q、函館にもやっと修学旅行が戻ってきた。その他にも団体の合宿なども有る。誘致に努
力してきたのに、努力が無になる。
Q、温泉が有る場合、消費税+道の宿泊税+函館市の宿泊税+入湯税となり4種の税金を
課すことになる。カウンターでの徴収事務で説明に困難を及ぼす。
等などの質問が出されましたが、説得力のある説明には感じられませんでした。
又、北海道の説明後に函館市の説明と質疑が行われましたが、
Q、使途にある内容は、宿泊税に頼るものでは無く行政が行うべき内容のもの。
Q、低価格帯の宿泊業者のことを考慮して欲しい。
Q、福岡方式を考えて欲しい。
Q、宿泊税を函館市が導入するのであれば入湯税を廃止して欲しい。
等の質問も出されました。
いづれにしても、宿泊税の導入に賛意を示した意見は皆無であり、多分どこの説明会でも同様な意見が出されたのでは無いかの思います。
6月にかいさいされる北海道議会第2回定例会では、かなりもめることは必至だと思います。
私は、これまでも主張してきたように、道民は課税対象から除外すべきだと考えていますし、除外対象も増やすべきだと思っています。