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岸田氏と支持率

  • 2022年06月03日

 道新が実施した世論調査の結果が発表になりました。

 それによると、岸田内閣を支持すると答えた人は、何と67%にも及びます。

 この数字は、4月の調査から9%も上昇した数字となっています。

 世論調査の方法は、道内の18歳以上を対象として、有権者のいる世帯678件に行い、そのうち507人からの回答を集約したものです。

 北海道の人口がおよそ526万人(2020年統計)ですから、世論調査回答者は総人口の0.00009%となり、どの程度まで参考にしたら良いか判りませんが、まあまあ傾向だけはそうなのかなと思います。

 その中でも女性の支持が72%、男性が61%で、男性より女性からの支持が高いようです。

 これまで、嘘ばかりつき多弁で信用できない安倍氏や、反対に無口ですが冷徹な感じがする菅氏と比較して、何となく品があり、物腰も穏やかなように見える岸田氏が雰囲気的には女性に受ける気がしますが、内閣支持率を調査する世論調査は人気投票では無く、私たちの暮らしている日本の方向性を決定する最高権力者(為政者)の評価と問うもので、果たしてそのことを重く受け止めて回答しているのでしょうか。

 今回、岸田内閣を支持すると回答した方々は、今の生活に満足し、そして今の政治を肯定しているというように本当に受け止めていいのか、たかだか世論調査ですが、されど世論調査です。

 京都大学大学院工学研究科の藤井聡教授は、メルマガ「藤井聡・クライテリオン編集長日記~日常風景から語る政治・社会・文化論~」で、<(抜粋)岸田総理の支持率が極めて高い水準にあるようです。そんな報道に触れる度、心底絶望的気分になります。

 今の日本人は、ホンットのホントに「政治に対する本質的な関心」など全く持ち合わせていない人々なのだとしみじみ感じてしまうからです。そして、「政治に関する本質的な関心」を失った民族は、100%確実に滅びる事になるからです。少なくとも半数ないし7割方の日本人は、岸田さんがこの国をどうしようとしているのかなど、どうでも良いのであり、単に雰囲気で支持するかどうかを決めているだけなのです。

 ナゼそんな風に言えるのか…それはもちろん、岸田総理の政策内容が恐るべき水準で「出鱈目(デタラメ)」だからです。>と語り、これまでの出鱈目ぶりを羅列しています。

 言われてみれば、国会でも予算委員会でも自らの考え方を述べずに、その場対応に明け暮れています。

 何を聞かれても、「ご指摘の件も含めて検討します。」、「全ての考え方を排除すること無く検討します。」、「それは時期尚早。」、具体的な事は何も話しません。

 コロナウィルス感染症対策も、「専門家のご意見をお聞きし。」、円安についても「悪い円安だとは思わない」、物価高騰への対処も「他国に比べて価格上昇は抑えられている」として、補正予算も2.7兆円と考えられない少額、しかも、その中身は約1.6兆円が予備費への積み増し、残る1.1兆円は9月までの石油元売り各社への補助で、国民生活のことは頭にありません。「令和の所得倍増」の分配戦略は何処に行ったのでしょうか。

 また、「防衛費をしっかり確保する」と言いながら「財政健全化の旗は降ろさない」と真逆な言葉を発し、北方領土に関しても、「4島についても引き続き帰属の問題を明らかにするのが基本方針だ」と話していますが、「だからこうするのだ」が有りません。

 こうして、「のらりくらり」しながら、喫緊の対策が求められている事に対して、何一つアクションを起こしていません。

 藤田教授は、<何かをすればその政策に賛成の方もいれば反対の方もいて、支持率は下がることも有る。しかし、政治に関心のある人々にとっては、総理大臣とは何かを積極的に為すという義務を負っており、不作為そのものが罪として糾弾されなければならない存在であり、とりわけ危機における不作為は集団殺人級の大罪であるという認識を持っている。しかし、そうした認識を持つ人々は、我が国においてはマイナーな極一部の存在であり、したがって、岸田氏が何かをしなければしないほど、支持率は上がってしまうのです。ハッキリ言って、この岸田氏の振る舞いは完全に常軌を逸しています。>と結んでいます。

 何もしない総理と世論調査の支持率について、皆さんはどうお考えでしょうか。


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