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廃絶と禁止

  • 2021年12月03日

 先日、連立政権を樹立するドイツの社会民主党(SPD)など3党が、「核兵器禁止条約締結国会議」にオブザーバー参加をすることを決めたという報道があり、さすが、EUの中心的国家であり、民主的支柱がしっかりしている政治体制だと感心しました。

 米国を中心とする西側諸国で形成するNATO(北大西洋条約機構)加盟国という立場ではノルウェーに次いで2国目となります。

 ドイツは、日本と同様に自国内に米軍基地を有していますが、米国と結んでいる「地位協定」は、米軍であってもドイツ国内の法律に縛られるという至極当たり前のことが基本となっており、さらに、原発ゼロを国策とし、国内の原発は徐々に廃炉する方針を推進しており確実に核からの脱却を推し進めています。

 翻って、日本は唯一の被爆国でありながら「核兵器禁止条約」の締結も拒否し、オブザーバー参加も否定しています。また、日米地位協定においては米軍優位の条約となっており、米軍は国内法の適用外となっています。さらに、福島原発の過酷事故を経験していながら、原発の再稼働を国策としています。

 この間、日本は毎年の国連会議において「核兵器廃絶決議案」を提出し、各国はいつも賛成多数で採択してくれています。

 「核兵器廃絶」を各国に求め、一方では「核兵器禁止」には顔を向けようとしない日本。

 厚顔無恥を地でいく見事な二枚舌。ここにも日本の政治の劣化を見る思いです。


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