引きこもりと社会参加
- 2019年06月08日
川崎市で起こった引きこもり状態からの無差別殺傷事件、続けて起きた元農政事務次官が引きこもりの息子を刺殺した事件から、「引きこもり」が大きくクローズアップされました。
内閣府の調査では自宅に半年以上引きこもっている40歳~64歳の人が、推計で61万3千人いるとのこと、本人の性格だけではなく様々な状況下で職場や社会関係に適応できずに引きこもっている家族を持つと、その負担はまず家族が負うことになります。
行政の相談窓口や、引きこもり家族の会などで相談などを行っていますが、個々のケースによって様々な背景があり、具体的な解決に結び付けるにはサポートする様々な団体などのネットワークが必要になってきます。
とりわけ、行政の支援は欠くことができません。
富士市などでは、働く意欲があれば全ての人が何かしらの就労が可能になる「ユニバーサル就労」を条例化し、具体的に実践しています。
障害のある方はもちろん、生活保護を受給している方や引きこもっている方など、就労時間はその人に合わせて柔軟に行い、様々な企業が協力していますので業種も多種多様、スキルアップにも対処し、社会に自分が必要とされていることを自覚させながら、少しづつ社会に参加することを意識させる。
引きこもっている方の中にはかなりのスキルを持っている方もいますし、職種によっては自宅勤務で可能なものもあり、引きこもりが徐々に改善する成果も上げています。
まずは、引きこもり経験者や家族、メンタルサポート団体、行政や経済関係者などを含めた関係者が検討し、具体的な解決に結び付けていくことが必要だと思います。