忘れてはいけません
- 2021年11月11日
日本維新の会と国民民主党が今回の選挙で議席を増やし、第3極としての存在感を示していると報道され、統一会派の話も出ています。
さて、「身を切る改革」が信条の維新の会は、橋下徹氏、松井一郎氏、吉村洋文氏と続きますが、これまで地方政党として大阪を中心に行ってきた事は、必ずしも良い事ばかりではないようです。
新聞赤旗20年6月27日号の記事を照会すると、<維新にとっては触れられたくない事でしょうが、吉村洋文氏は、2000年代初頭に大手サラ金業者で反社会的な取り立てや違法な業務などを行っていたことを批判していたジャーナリストに対し、言論封殺目的で高額の損害賠償を求める「スラップ訴訟」を行っていた大手サラ金「武富士」の顧問弁護士として活躍(?)していました。
同じく、橋下徹氏も大手サラ金の「アイフル」の子会社の顧問弁護士を努めていた過去があり、自身が府知事時代には、「改正貸金業法」で金利の上限が15%~20%に引き下げられた一方、個人の借入総額が年収の3分の1に制限されたことに対し、「改正法は借入額に上限を設けるなどまったく知恵が無い。貸す方が貸せなくなってしまう。」と述べて、これらの制限を撤廃する「貸金特区」を政府に申請していました。
また、身を切る改革を旗印に、この間、府下の保健所を53カ所から18カ所に削減、併せて衛生職員を3割削減、大阪市内では保健所は1カ所となり、コロナ禍でPCR検査も十分に出来ず、東京都より大阪府の方が人口10万人当たりの新規感染者数が2倍以上に増え、大阪府の致死率は、ロンドンの1.71%と並ぶ1.51%、東京の0.83%の倍近くとなっていました。
これは、東京都トン大阪府の衛生行政と医療体制の違いを大きく見せつけてくれました。
大阪では東京より入院できない人、治療を受けられない人の割合が多く、救急隊員から連絡が来ても病床が無く断るばかりの大阪は、第4波の時と同様に準備不足のまま感染爆発が起こり、入院できない自宅療養者が溢れてしまい対応が出来なくなりました。
橋下徹氏も、その事を認めざるを得なくなり、「有事のことを考えずに削減してしまった。後は、宜しくお願いします。」というような無責任なコメントを発していました。 大阪人は衆議院選挙において、その事をすっかり忘れてしまったというのでは、全くお人好しの方々ばかりと言えるでしょう。
行政は常に最悪の事態を想定して事に当たらなければなりません。
日本維新の会にその事を期待できるのでしょうか。