憲法記念日(ブログ3565)
- 2024年05月06日
岸田氏が、3日の憲法記念日に改憲派の集会にメッセージを送り、「現行憲法は施行から77年間一度も改正されていない。時代にそぐわない部分、不足している部分は果断に見直しを行わなければならない。」、また、「社会が大きく変化し、憲法改正はますます先送りの出来ない重要課題。」、「いたずらに議論を引き延ばし、選択肢の提示すら行わないことは政治の責任、責任の放棄だ。」とアピールをしました。
それでは、時代にそぐわない部分とは何条何項なのか、なぜ時代にそぐわないと判断するのか、現行憲法に不測しているのはどのようなことなのかを具体的に示すべきです。
憲法改正が先送りできないとする喫緊の問題とは何なのかも、まるで示しておりません。
自民党が憲法審査会で課題に挙げているのは、「緊急事態条項」ですが、自然災害などについては、今の法整備の中で対応が可能ですから、岸田氏と自民党が意識しているのは、有事における超法規的権限でしょうか。
岸田氏は、今回の訪米でバイデン大統領と米議会に、米国と日本は一体でグローバルな問題に対処していく事、そのために米軍と自衛隊の指揮命令系統を一本化する統合司令本部を構築していくことを、国会の了承も国民への説明も行わないまま約束してきました。
これは憲法の前文と第9条を実質的に改憲したことを意味します。
それを、現実的に憲法に書き込むことで米国に言行一致を証明することを目論んでいるように思えます。すっかり舞い上がっていますが、国民は全国世論調査においても改憲を急ぐ必要は無いと判断しています。
ことは憲法だけに、国民も流されること無く慎重に議論を行う様にしたいものだと思います。