戦争によるPTSD
- 2015年05月08日
雨宮処凜さんの「乱起流 らんきりゅう」というエッセイに、『イラクに派遣された自衛隊員の内、28人が帰国後に自殺していた事実と、米国軍帰還兵約200万人中約50万人が精神的な障害、PTSD(心的外傷後ストレス症候群)に罹り、毎年250人超が自殺しているという事が「帰還兵はなぜ自殺するのか」(亜紀書房)に記載されていたことを引き合いにしながら、戦争はなぜ、それほどに人の心を破壊するのか。10年以上前に自殺志願者の取材での当時50才位の引きこもり男性の証言で、「幼い頃から父親の虐待を受けていたが、父は元軍人で過酷な戦争体験をしてきている。そんな父はしょっちゅう家で暴れ、家族に暴力を振るう。僕はそんな父親の暴力に長年苦しんで来たけれど、父親が暴れるのは戦争体験によるPTSDだと思う」と語った。』と書かれていました。
私の父も職業軍人として満州に出兵し、敗戦後に帰国しました。
「昔の親父はよく卓袱台(ちゃぶだい)をひっくり返したものだ。」などと言われることがあります。
また、気にくわないことがあれば、家族に暴力を振るうことも、当時は日常茶飯事だった気がします。
これらは「頑固親父」と言う様に取り扱われてきましたが、大半の成人男性が戦争を体験して帰国したことを考えれば、頑固親父では無くPTSDの症状だったのかもしれません。そして、私の父も、頑固親父の行動をしていた記憶があります。