所得税減税?(ブログ3373)
- 2023年10月24日
岸田氏が、23日の所信表明演説で触れた「定額減税」ですが、自民の萩生田政調会長は「恒久的ではない」と言い、宮沢税調会長は「1年というのが極めて常識的だろう」と話していますから、本当に物価高騰対策や国民の所得向上のための施策とは思えませんし、
単純に国民の目をそらす弥縫策なのはバレバレです。
岸田氏は、防衛費43兆円や子ども子育て対策6兆円などの財源を確保するために、増税を検討しています。
とりわけ防衛費43兆円の増額については、毎年4兆円を見込んでいますが、そのうち3兆円は歳出削減で、残り1兆円を27年以降、「法人税4~4.5%、所得税1%、たばこ税3本/1円」などを増税のターゲットにしていました。しかし、具体的な実施については未だに明らかにされていません。というよりもこれは政府の考え方で、国民はこのことに納得しているわけではありません。
今は、物価高騰、燃料費高騰、さらに給与所得を引き上げても実質賃金は目減りという国民にとっては3重苦の中に置かれています。
岸田政権の支持率は、世論調査を行う度に最低を更新、解散総選挙を打てる環境にないことから、先ほどのように減税を口に出して支持率を上げたいのが本音でしょう。
しかし、1年間という限定の定額減税の後には増税が控えていることを国民は覚えています。減税と増税を一緒に口に出すなど全く「めちゃくちゃ」で、そこには冷静さを失った政府と自民党の姿だけが浮かび上がります。
先般の道新の社説には「税収が増えた分を国民に還元するのだという。しかし、税収が増えたのなら、増税を抑える検討を先に進めるのが筋だろう。」ということが掲載されていました。
まったく当たり前の考え方ですが、「いつ総選挙を行うのか」や「来年の総裁選は大丈夫か」という、国民を見ず、己だけを見ている岸田氏と萩生田氏。今回の臨時国会こそキッチリとした説明を国民に示してほしいものだと思います。