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打開策

  • 2022年03月11日

 ロシアとウクライナの戦いは硬直状態を続けています。

 トルコのエルドラン大統領の和解仲介も、ロシアのラブロフ外相の木で鼻をくくった発言で意味をなさなくなってしまいました。

 双方が妥協するには、お互いの主張をどこまで譲るかにかかっています。

 今はどちらも条件を高めに設定して、相手が妥協出来ないように突っ張っています。

 さて、どちらが何処までのことを考えているのでしょうか。

 私が考えるに、ウクライナは軍事同盟であるNATOに加盟しないことを明らかにする。

 ロシアは、ドネツク州、ルガンスク州の2州とクリミアを一度ウクライナに戻す。

 ウクライナは、この3州の民主的自治を重んじ、改めて自治州の人民が選ぶ選択を尊重し、独立するならそれを認める。

 ウクライナはNATOにもロシアの軍事同盟にも参加せずスイスのような中立国となり、自国の防衛のために軍は維持する。

 一方で経済圏であるEUの1員になるということを関係国が認める。

 これが、双方の痛み分けの打開策では無いかと思いますが、しかしこれは、数百年間における両国の歴史と国民感情を考慮にいれず、いまの状況を客観的に俯瞰した場合の打開策で、実現する可能性は少ないと思います。

 両国がここまで来てしまえば、相当な力業でも無い限り妥協は難しいことも確かです。

 バイデン大統領が、ウクライナのゼレンスキー大統領とこの話を出来るか、そして、フランスのマクロン大統領かドイツのシュルツ首相、誰でもいいからこれらの打開策をプーチン大統領にうまく伝えて交渉をまとめることが出来るかにかかっています。

 そしてもう一方の大国・中国の習近平国家主席がなにを考えているのかも気にかかります。


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