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接種スケジュール

  • 2021年02月16日

 「コロナウィルスワクチンの接種を国民の努力義務とし、なるべく多くの国民が接種するように努める」と言う厚労省の思いとは裏腹に、肝心のワクチンの確保が大丈夫なのかが明らかになっていません。

 国立病院機構や国立大学病院など国の医療機関に属する医療関係者の希望者に対し、2月下旬から接種を始めると菅氏が国会で話していましたが、さらに1週間ほど早め2月中旬から実施すると早急な取り組みをアピールしました。

 しかし、やっとワクチンの第1便が国内に到着しましたが、通常の医療従事者分も含めた数にはほど遠く、必要される量の約1割分しか輸入されませんでした。

 さらに、欧米を中心に域内で生産されたワクチンを域外に輸出する事に対する管理が強化され、今後、ファイザー社からのワクチン確保は先の見えない状況となっています。

 さらに、モデルナ社、アストラゼネカ社から、何時、どれだけの量が国内に入るのかさえ判らないままです。

 田村厚労相と河野ワクチン担当相の発言も一致せずにいることが、政府内の混乱を如実に語っています。

 3社のうち何処の製薬会社のワクチンを接種するかについても厚労省は「その時自治体に供給しているワクチンを接種して貰う」との立場でしたが、河野担当相は「国民の皆様にそれぞれ選んでいただく」と言い出しました。後に訂正しましたが、その他にも厚労省が「高齢者の接種は3月下旬から」と説明していたものが河野氏は「早くても4月1日以降」というなど、どちらが本当なのか、一事が万事、こんな調子です。

 以前指摘をしましたが、ワクチン接種は本来厚労省の所管事項なのに、菅氏が河野氏をワクチン担当大臣にしたことから、懸念されていた主導権争いに火を付けてしまいました。

 さらに、自分も居るとばかりに西村コロナ担当大臣が「政府の基本的対処方針は令和3年前半までに全国民に行き渡る数量の確保を目指すことだ」と主張します。

 しかし、ファイザー社との契約は、『年内』に供給する事になっているようですから、西村担当相の言葉も信憑性に疑問が付きます。

 一体、ワクチン接種スケジュールはどのようになっているのでしょうか。

 1回目のワクチンを接種した後2回目は3週間後とされていますが、先行した医療従事者や高齢者の2回目の接種が、次の対象者の接種時期と重なることはないのでしょうか。

 それとも、並行的に行うだけの量が確保でき、接種に関わるマンパワーも準備できるのでしょうか。

 実施主体の各自治体には、供給時期も接種方法に関わる情報も不十分なままです。

 それでなくとも、コロナ対応で疲弊している自治体をこれ以上右往左往させないでいただきたい。

 接種の実施が欧米よりもかなり遅れている実態は、政府に対する不信感に繋がっています。

 政府は、きっちりとした情報を明らかにし、多少遅れても確実なワクチン確保と接種スケジュールを示して欲しいと思います。

 それとも、遅れると東京オリパラに影響がでることを気にしているのでしょうか。

 もしそうだとすれば、国民は「本末転倒も甚だしい」という怒りをぶっつけるでしょう。


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