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放射性核種の残留

  • 2021年04月21日

 フクシマの汚染水処理の切り札となっているALPS(多核種除去設備)ですが、MAG2NEWSによると、<処理の手順は、初めにセシウム134と137、ストロンチウム90を分離し、その後ALPSによって残った放射性核種62種類を基準値以下になるまで除去するという方法で、このALPSでも除去できないトリチウムだけが残ってしまったものが、大量に溜まり続けている「処理水」だと言うのがこれまでの政府・東電の説明でしたが、2018年8月にメディアのスクープによって当時、合計で約89万㌧まで溜まっていた処理水のうち、なんと84%に当たる約75万㌧が安全基準を満たしていなかったことが判りました。

 それも、基準値を大幅にこえたストロンチウム90、ヨウ素129、ルテニウム106、テクネチウム99などの放射性核種が次々と検出されたのです。

 特に危険なストロンチウム90は、最も含有量の高い貯水タンクのものは1㍑あたり約60万ベクレル、何と基準値の2万倍でした。他の放射性核種も、基準値の数十倍から数百倍のものが数多く検出されました。果たしてこれが「処理水」なのでしょうか?完全に「放射性汚染水」でそれも「高濃度」です。

 更に呆れるのが、この年の海洋放出に関する経産省の公聴会に提出された資料が4年も前の2014年のデーターだったのです。

 このスクープが無ければ、今頃は基準値の2万倍という猛毒ストロンチウム90が含まれた殺人レベルの「高濃度放射性汚染水」が大量に太平洋に放出されていたことになります。これは、周辺海域の自然環境と日本の漁業を壊滅させるだけでは無く、「国連海洋法条約」にも違反する悪行です。>と掲載しています。

 昨日のブログで、経産省が処理水の定義を変更して「放射性物質除去の約125万㌧→放出基準値下回る約32万㌧を『ALPS処理水』に変更」としましたが、トリチウム以外の放射性物質の種類は明らかにせず、処理速度を優先して運転した時期が有ったためという都合のいい言い訳だけを発表しています。

 この点も含めて、原発に関する政府の説明は、全く信用に値しないものばかりと言うことになります。


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