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救助と支援が第一(ブログ3446)

  • 2024年01月05日

 能登半島地震による被害が拡大しています。

 まず、何よりも急がれるのは人命救助と被災者救援です。

 地震震災による人命救助と被災者救援については、この間、度重なる大型地震において様々検証され、初動体制、とりわけ瓦礫などの下に埋もれている場合の生存率が「72時間」というデッドラインにある事は一般の国民でさえ知っています。

 また、被災者支援において備えるべき物資や避難所の避難環境についても、さまざま見直されてきました。

 しかし、その経験と知識を基にした体制が組まれていたのかというと、いささか心許なかったということが今回の能登半島地震で明らかになりました。

 まず、初動体制です。

 発災が午後4時10分だった事もあり、冬期間で日没が早く、地震被害の詳細がなかなか掴めない中において、東京へ出張していた石川県馳知事が陸上自衛隊へ災害派遣を要請しましたが、木原防衛相は1000人規模の自衛隊が活動していると発表しました。

 既に、地震規模はマグニチュード7.6、という大きな地震であったことは明らかになっていましたから、過去の地震の事例から、どの程度の被害が広がると言うことは予想できたものと思います。さらに、地震による津波も押し寄せていましたし、津波の高さが2m以上になることも予測され、住民にすぐに避難するようひっきりなしにラジオ・テレビから呼びかけられていました。

 にも関わらず初動で1000人、被害状況が明らかになってきた3日に、やっと岸田氏(災害対策本部長)は、2000人規模に増強するという方針を示しました。

 既に、生存率のデッドラインの72時間は目の前でした。

 この派遣数について、多くの識者やSNSでも疑問の声が聞こえます。

 SNSのスマートフラッシュによると、規模は違いますが、民主党政権の時に起きた東日本大地震の初動は、発生当日に自衛隊員約8400人、2日後には約5万人、1週間後には約10万人を越える人材を投入しています。

 さらに、支援物資を搬送するために自衛隊機300機、海上自衛隊艦艇約40隻、海上保安庁巡視艇322隻、航空機44機などを派遣していることが明らかになっています。

 岸田氏は、最大の支援策を講じると話しましたが、その派遣数を見ても評価できるものでは有りません。

 また、被災者支援についても、陸の道路が寸断されているのならば、空や海上から速やかに行うべきですが、今日になってやっと海上から重機などが運び込まれました。

 避難所の環境も劣悪で、食料、水、トイレも不十分、災害時に使用する段ボールのベッドも発注さえしていない事も明らかになっています。

 電源などのライフラインの復旧も急務です。

 今は、暖冬とは言え真冬です。それも日本海側の冬の厳しさは多くの国民の知るところです。支援の遅れは、被災者の人命に関わるものです。政府は全ての対策を能登半島地震に集中すべきでは無いでしょうか。


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