新幹線の乗り継ぎ
- 2015年12月26日
過日の新聞に、北海道新幹線新函館北斗駅に関わる乗り継ぎの悪さが掲載されました。
北海道に来られた来道客の皆さんは、降車後まずは2階に上り、改めて乗り継ぎの「はこだてライナー」が停車している1階に降り、函館に向かう。
同じく札幌方面へ行かれる場合もまずは降車後、2階に上がり、「札幌行きのS北斗・北斗」が停車している1階ホームに降りて乗り継ぎするというものです。
JR北海道は何を考えているのかと不思議な気持ちになります。
今の計画では、新函館北斗駅開業後、北海道新幹線の札幌延伸まではおよそ15年かかります。
ということは開業後15年間、新函館北斗駅は「頭端駅」であり、新幹線は函館発と函館着しかないということです。
新駅は、来道客の皆さんの利便性を第一に考え、乗り継ぎを容易にするため、ホーム間の移動をスムースにする目的で平面乗り継ぎが出来るよう設計しましたが、今回の案はそのことを全く無視しているとしか思えません。
列車は複線の場合、左側走行が原則とされていますが、先ほど述べたように15年間は頭端駅なのですから、このことをうまく利用し、⑪番線と⑫番線を逆にして⑪番線に下りの新幹線が到着するようにすべきと言うのが私の考え方です。
JR北海道は冬期間の降雪で在来線が遅延した場合を考え、いわゆる札幌方面から来た「S北斗・北斗」からの乗り継ぎを容易にし、なるべく新幹線を定時に発車させたいために新駅発本州行きを⑪番線にしたとの理由ですが、これでは、平面乗り継ぎの良さが限定されるだけでは無く、この場合でも「S北斗・北斗」の新駅到着ホームを原則である左側走行を右側に移行しなければなりません。
新幹線の走行車線を変えて、函館駅行きの「はこだてライナー」と札幌方面行きの「S北斗・北斗」両方向の平面移動が出来る利便性を選ぶのか、それとも、JR北海道の案のように、函館方面行きも札幌方面行きも来道客に不便を強い、新駅到着後、重い荷物を持って2階に上がり、そして、行き先別の1階ホームに降りてくるという、当初計画の平面移動の利点を無にするのか。
誰が考えても前者であると思いますがいかがでしょうか。
新幹線が開業すると、在来線の基幹駅である函館駅~青森駅間の所要時間が、「S白鳥・白鳥」より新幹線利用の方が遅くなるということも判り、私たちは、本当に新幹線効果を期待して良いものなのか? これも怪しくなってきたような気がします。