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新幹線札幌延伸に思うこと(1)

  • 2008年12月18日

北海道新幹線札幌延伸が与党プロジェクトチーム(PT)で決定され、来年度からの着工がほぼ決定したようです。
北海道新幹線はこれまで地域期成会が中心となって中央への陳情活動を勧めてきましたが、その甲斐があって函館までの着工が決定し、工事も3年目を迎え、2015年の開通に向けて順調に進捗しています。
一方で、札幌までの延伸はなかなか先が見えず、実感としては函館開通後になるのではと思っていました。
事実、札幌選出の道議の何人かに札幌までの必要性を聞いてみると、熱意を感じるどころか必要性への疑問を口に出す方もいます。
札幌の視線は東京であり、国内線のドル箱、千歳~羽田間の航空機での所要時間や運賃を考えると、余り必要性を感じないだけではなく、関係者は負の波及効果には触れていませんが、航空機の便数減などの影響が出ることは明らかで、空港使用料だけではなく、観光客の流れにも変化が現れることを懸念しています。
もう一つ、建設費の地元負担の問題です。
地元負担は建設費の3分の1で、予定では現在で約1兆800億円の建設費ですから、道の負担は3,600億円ということになります。
道の借金は、今、約5兆6,000億円となっており、財政立て直しが急務となっています。
さらに多額の地元負担は道財政にも大きな影響が出ることでしょう。
そんな新幹線札幌延伸問題が与党PTで決定したのは、まさしく政局が無関係ではなかったと思います。
麻生政権の無能ぶりが、この次ぎの総選挙において自民党に大きな打撃を与えることは明らかであり、北海道においても武部氏、中川氏、町村氏の三人は相当の焦りを感じているはずです。
そんな時に、新幹線においても北海道より北陸や九州が優先されようものなら衆議院選挙で北海道の自民党が全滅してしまうという程の危機感、それが配慮されての札幌延伸ではないのでしょうか。
衆議院選挙が無ければ、札幌延伸はもっと先のことだったと思います。
なにせ、一部を除いて札幌市民はあまり関心が無く、ましてや札幌以東、以北の道民は無関係、前述の議員でさえ表面はお付き合いしていても、冷めているのですから。


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