日本のカード(ブログ3897)
- 2025年04月22日
「羽鳥慎一モーニングショー」での玉川氏の発言を、溜飲を下げる思いで聞いていました。
トランプが、日本の赤沢経済再生担当相との会談で、日米安全保障の在り方について日本への不満に言及したことについて、玉川氏は「トランプ大統領は日米安保に関して分かっていないんですよ。そういう時にちゃんと言ってあげればいいと思う。もし“ワシントンの郊外に自衛隊の基地を置かせて貰えるんだったら日本もアメリカを守りますよ”と言ったらどういうことか意味が分かると思うんですよね。」と指摘し、「日本の首都の周りには海軍基地が横須賀にあり、横田にも基地があって、首都圏を囲まれるように米軍基地がある。あれは日本の主権を一部明け渡しているわけですから、それがどれだけ国にとって大きな事かというのが、“ワシントンとかニューヨークの近くに自衛隊の基地を置かせてください”と言えば分かるんじゃあないですかね」さらに、「ジョークでもいいからそういう言い方をして分かってもらったらいいんじゃないですか」と話しました。
さらに、「アメリカに対するカードとして、“これは国内事情だけど、防衛費をGDP比3%に上げろおしゃっているんで、その分の5兆円が足りません。その5兆円を工面しようと思ったら米国債売ります。”と言ってみたらいいんじゃないですか?米国債を売りたいと言ったら“止めてください”って言うんじゃ無いですか」とも話しました。
米国が、首都ワシントンやトランプタワーが有るニューヨークに自衛隊を置ける訳がありません。それは、いつでも自衛隊が首都を制圧する事が出来るという威嚇となります。
つまりその逆のことを、米国は日本に行っています。米国は日本が敗戦国だという理屈で、主権を有する独立国で有る日本の首都を人質としています。
自分がやられたら嫌なことを、日本には平気で行っています。
玉川氏の言はまさしくその通りだと思います。
また、防衛費のGDP比3%への増額についてですが、日本は世界でも有数の債務超過国です。GDP額は毎年変化が生じますから若干の違いは出てきますが、2020年で日本の負債は1,114兆円、24年度末では1,105兆円、若干減ったように思われますが、20年以降はコロナ禍で国内総生産も下降気味だったという理由があります。
それにしても負債額は米国の半分ですが、GDP比負債率では米国の2倍以上となっています。これは、世界でダントツのGDP比であり比率は237%で、24年度は更に比率が約250%となっています。因みに米国は104%で、日本は世界で類を見ない超債務国ですから。5兆円の防衛費の増は、米国債の売却で賄うというのは名案です。
米国は今回のトランプ関税によって米国債が大幅に売られて国債の信用を失い、世界の基軸通貨で有るドルは、その地位が危ぶまれています。何より米国にとっては国債を売却される事は更なるドルへの信用が落ちることにつながり、大きな弱点であるということですから、とても良いカードになるのではないかと思います。