日本の転換点
- 2017年10月22日
今回の選挙は、これまでの選挙とは大きく違う、時代の大きな転換点となるという認識をお互いに共有しなければならない選挙戦です。
この5年間の始まりは、アベノミクスでした。
しかし、大きな見得を切ったトリクルダウンは、私たちの生活を豊かにしたのでしょうか。
全くその実感はなく、大企業は内部留保を拡大し、株で利益を上げた投資家や富裕層が我が世を謳歌している一方、正規職員は減り、非正規が増えて格差は拡大し、人口は減少し、労働力を女性と高齢者に求め、介護や医療の自己負担を増やし、年金は切り下げる。 「1億総活躍社会」は死ぬまで仕事をしろという政策に他なりません。
そして肝心なのは、これまで安倍晋三が行ってきた数々の罪悪です。
これほど憲法を蔑ろにしてきた総理は前代未聞ではないでしょうか。
憲法99条の憲法尊重擁護義務に違反、96条の憲法改正三分の二条項を廃止しようと試み、53条の臨時国会召集要求を無視し、21条の表現の自由・通信の秘密を侵す共謀罪を制定、最たるものは9条に違反する集団的自衛権行使に道を開いた安保法制です。
これほど憲法を無視し続けた方に憲法を語る資格はありません。
更に森友学園・加計学園・日報隠蔽に蓋をするために衆議院を自己都合で解散してしまいました。これも憲法7条違反の疑いが濃厚です。
そして見過ごしてはならないのは、これまで、連合幹部と政労使会談などの名目で連合の要求を飲み込むかのように見せかけ、与党にすり寄らせて意図的に連合の存在意義を薄め、労働者が結集するナショナルセンターを事実上解体する巧妙な連合潰しを仕掛けていることです。
安倍晋三は、「批判からは何も生まれない」と言っていますが、批判されるべき現実を作りながら批判するなとは、「過去を水に流して欲しい」と言っているに等しいものです。 選挙とはこれまで何を言い、何をしてきたのか審判を受ける、評価を受けるのが選挙ではないでしょうか。過去をぬぐい去り将来を語っても空疎にひびくだけです。
強いリーダーが上から目線で、「右向け」と言えば右、「左向け」と言えば左、気に入らなければ切られ、お友達は優遇する。
そんな安倍政権を作り上げたのも選挙であるならば、安倍政権を葬るのも選挙です。
都議選での秋葉原を思い出して下さい、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」国民をこんな人たちと蔑んだ総理の本質を、私たちは忘れてはいけません。
日本からリベラルの灯を消してはいけません。
その危機感を共有し、野党共闘が実現しました。
各地の統一候補の検討を心から祈るものです。