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日本の食糧基地

  • 2017年08月13日

 日本の食糧自給率(カロリーベース)がまた下がりました。

 食糧自給率はカロリーベースと生産額ベースが有ります。

 カロリーベースとは、1日1人当たりの国内生産品の供給熱量A(913kcal)が1日1人当たりの必要熱量B(2,429kcal)をどの程度補っているかの指標で、A/Bの割合が2016年度で38%となりました。

 生産額ベースとは、食糧の国内生産総額C(10.9兆円)に対する食糧の国内消費総額(16.0兆円)を表す指標で、C/Dの割合が2016年度が68%となっています。

 しかし、生産額ベースは生産品を出荷する時の額であり、消費額はそこに流通経費等が加算されるため価格の流動性が高く、通常はカロリーベースで比較されます。

 そして、このカロリーベースの食糧自給率が過去二番目の低水準となってしまいました。

 つまり、国内で生産される総食糧をもってしても、国民の総カロリーを38%しか確保できないということです。

 先進国で見るとカナダが264%、オーストラリアが223%、アメリカが130%、フランスが127%、ドイツが95%、イギリスが63%、イタリアが60%、スイスが50%となっており、日本の38%は先進国でも最低水準となっています。

 日本は不足分を輸入に頼っていますが、世界の人口が上昇し栄養不足人口が約8億人にも及ぶ事を考えれば、いつまでも輸入に頼ることにはなりません。

 前述したように先進国は食糧受給率が高く、その多くが食料輸出をしていますが、一朝時がある場合は、相手国への食料輸出を制限するか禁輸する場合も想定されます。

 食糧自給率が38%というのは食糧安全保障上、由々しき問題です。

 多くの国民が国内産の食糧を摂取するようにならなければ、食糧生産量は右肩下がりとなり、輸入品に頼ることになります。

 従って食糧自給率を上げるには、国内生産品を今まで以上に愛用することです。

 ちなみに北海道は、自給率221%で前年比14%の増加、オーストラリア並みと言うことになります。

 まさしく日本の食糧基地ですし、面積や人口でもデンマーク並み、GDP(18.2兆円=13年度)でもニュージーランド並みでハンガリー以上となっています。

 このように考えると、北海道は日本の中でも決して軽んじられることのない、いや重きに感じてもらわなければならない地域ではないでしょうか。


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