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日本を取り巻く安全保障環境

  • 2018年05月08日

 朝鮮半島の非核化の動きが活発になってきました。

 今日は金正日委員長が北京を訪問し、習近平主席と会談、その中で今後の米朝首脳会談の後ろ盾を要請、明日は、日本で安倍晋三と李克強首相、文在寅大統領との日中韓首脳会議が行われ、和平への道筋についての話し合いが行われます。

 さて、ついこの間まで、安倍晋三、小野寺防衛相、そして自民党の国会議員達は口をそろえて「我が国を取り巻く安全保障環境はかつて無いほど悪化している」と朝鮮有事をあおり立て、果ては「韓国在住の在留邦人を米国の艦船で救出する場合、その艦船が攻撃を受けても自衛隊は手出しでがきないと言う事を無くする」とばかりに母親や子どもが描かれているフリップを使って安保法制を強行採決、「北朝鮮からの工作員が日本に来てテロを起こす」などと放言し、これまた共謀罪を強行採決しました。

 「ミサイルが飛んできた場合は手で頭を被い物陰に隠れなさい」と当てにならないJアラートを鳴らし、トランプの言うとおりに迎撃型ミサイルを強化し、イージスアショアを購入するなど高額な費用を防衛費として支出、果ては、オスプレイだF35戦闘機だ、攻撃型空母構想だと、軍拡を推し進めて来ました。

 一方、韓国の文在寅大統領は、隣国という距離感の不安を得抱きながらも「対話外交」に重きを置き、平昌オリンピックでは金正恩委員長の妹である金与恩氏を招き、韓朝首脳会談の道筋を作りました。

 その結果、日本は蚊帳の外というわけですが、それでは「外交の安倍」の面目が立たないとばかりに「日朝平壌宣言に基づいて国交正常化を目指す考えに変わりは無い」と言い始めたかと思うと、今でも「最大限の圧力を継続するよう関係国に働きかける」と、一体どちらが本音か判らない意味不明なことを日中首脳電話会談で話したりしています。

 さて、朝鮮半島の非核化が現実のものとなれば、「我が国を取り巻く安全保障環境はかつて無いほど改善されてきた」となるのでは無いかと思います。

 そうすると、同じフレーズで言い続けてきた憲法9条改悪の理屈も限りなく薄くなり、在韓米軍の規模縮小や撤退が現実味を帯びれば、国内の米軍基地は同じく縮小の可能性が出てくるでしょうし辺野古新基地の必要性色褪せてくるでしょう。

 安倍晋三が、せめてもの償いとして国民にお詫びする気持ちがあるのならば、グダグダ言わずに米韓朝+中の会談を成功に導くことに全勢力を投入すべきだと思います。


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