普天間とグアム
- 2010年03月08日
普天間問題について、テレビ・新聞でも民主党の方針がぶれていることを野次馬的に報道しています。
普天間に駐留している米海兵隊およそ12,500人の内、約8,000人については、米国との協議でグアム(米国領)に移転することになってはいたのではないでしょうか。
そして、米軍のグアム移転に対し、その移転費用の大部分は、沖縄の負担を軽減することを求める日本側が健気にも負担することになっていたはずであったと記憶しています。
普天間に残るのはヘリ部隊で、これは、現在、国内の米空軍基地である横田基地や三沢基地に移設することも可能であったにも関わらず、14年間の期限付きで辺野古沖合に“ポンツーン式ヘリポート”という計画になり、それもいつの間にか06年には辺野古の陸地に接する海を埋め立てて2本のV字型滑走路と軍港も備えたアジア・太平洋全域をにらむ多機能で巨大な陸海空軍基地に変貌し、米国は日本に対し早い決断を求めています。
ヘリ部隊しか残らないに、ナゼ使用することのない滑走路が必要なのか?
万が一、億が一のために必要なのか、そこになぜ軍港までが必要なのか?
そして、沖縄に展開されているのは湾岸戦争、アフガニスタン戦争、イラク戦争に参戦した、攻撃部隊である海兵隊であり、日本の防衛のために駐留しているのではないのです。
日本の野党自民党やマスコミは「米国の機嫌を損ねる」とか「日米同盟の危機」といったことで国民に対して不安感を煽っていますが、仮に日米同盟にひびが入るような状況になれば、米国にとっても大きな損失になることは明らかであり、たかだかこの問題だけで日米韓に大きな亀裂が入ることは考えにくいと思います。
沖縄県民は昨年の総選挙で、普天間の移設先を辺野古に限定しないことを主張した民主党を選択し、この度の名護市長選挙でも勝利をいたしました。
今や、沖縄県民の大勢は県外移設であり、県知事も県外移設を求めています。
米国は民主主義の国のはずです。
その自治体に住む大多数の住民が反対していることに対し、強引に押しつけることは彼らの今までのポリシーとは相いれないものではないでしょうか。
この問題の解決には、当初のグアム移転計画を誠実に実施し、残るヘリ部隊は国内で対処することをぶれることなく毅然と進めることだと思います。
鳩山首相、早くこのことを明らかにして、民主党の存在感を示して下さい。