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最低賃金の実態

  • 2022年06月14日

 日本の労働者の約4割が非正規労働者であるということは多くの国民が知っている事実です。

 その中でも、アルバイトやパートなどの賃金は、国が決めた最低賃金をベースに支払われています。

 そして、この間、最低賃金の一つの目標として時間給1,000円を求めてきました。 しかし、そのスピードは牛歩のごとくで、ゆっくりと少しずつ前に進んできましたが、未だに1,000円には満たないのが現状です。

 AERAdot.に掲載された古賀茂明氏のコラムには、<実は、最低賃金の目標は、安倍政権以来ずーっと1,000円のままだ。2016年の「骨太の方針」では、年率3%程度引き上げて1,000円を目指すとしていた。15年度の最低賃金798円をベースに毎年3%増やすと、23年には1,000円を超える計算だった。

 しかし、実際には、21年度の平均最低賃金が930円なので、7.5%の引き上げが必要になってくる。簡単に言えば、22年度4%、23年度4%で目標を達成できるが、岸田氏は「人への投資と分配」と言いながら「骨太の方針」の最低賃金1,000円目標について「できる限り早く」とお茶を濁した。これが、岸田氏の「新しい資本主義」における「分配」への「本気度」なのである。>と、批判しています。

 今の地域別最低賃金では、北海道は889円で、1番高いのが東京の1,041円、最低なのが沖縄県の820円です。

 同じコラムで古賀氏は、<安倍政権直前の12年度の最低賃金(平均)は749円だったが、これは1ドル80円時代のことだからドル換算で9.4ドルだった。一方、仮に今すぐ1,000円を達成しても、現在の為替レートを130円で換算すると7.7ドルで、国際的にみると2割近く下がることになる。これは「骨太の方針」ではなく「痩せ細る方針」だ、来る参議院選挙で、国民はこの流れを変えるための投票を行うべきだ。>としています。

 また、日刊ゲンダイデジタルでは、<海外では春から夏にかけて最低賃金が次々引き上げられている。

 英国では4月から9.5ポンド(約1,560円)、フランスは5月から10.85ユーロ(約1,530円)、ドイツは7月から10.45ユーロ(約1,470円)、10月には12ユーロ(約1,640円)まで引き上げられ、ロサンゼルスでは7月から16.043ドル(約2,140円)だ。アルゼンチン、マレーシア、ケニア、ロシアなどの最低賃金も増額されている。>と、岸田氏の最低賃金に対する方針を批判しています。

 今の私たちの生活はほぼ全て政治が決めた結果です。だとすれば、答えは1つしか無いのではないでしょうか。


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