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最低賃金決定(ブログ3654)

  • 2024年08月08日

 道内の最低賃金が、中央の引き上げの目安額と同様に50円引き上げることが決まりました。実施は10月1日から。

 以前のブログでも、中小零細企業への支援を行わなければ雇い先自体が逼迫していくことを指摘しましたが、仮に廃業にでも追い込まれれば雇用されていた方々にも影響が及ぶことになります。

 労働者側にとっては、時給1010円になっても1日8時間×月の稼働日21~22日(週休2日制の場合)×12月 と仮定しても203万6160円~213万3120円で、ワーキング・プアの目安である年収200万円をほんのわずか超えるだけで、1日400円の賃上げは、ラーメン1杯が1000円を超え、電気代も全国で1番高い道内の消費者物価指数の上昇率を勘案すれば、焼け石に水との印象でしょう。

 一方、使用者側にすれば、原材料の高騰などの上、価格への転嫁が難しい中での時給の引き上げは、とりわけバイトやパートを多く使用している場合、無視できない支出となってきます。

 道の最低賃金審議会の委員構成は労働側5人、使用者側5人、有識者委員5人の15人となっています。

 労働側委員はこれまでも時給1500円を目標にしていましたから、まだまだ不十分だとの認識を持っており、50円は当たり前として賛成。併せて、有識者委員5人も引き上げは妥当と賛成しましたが、使用者側委員5人は引き上げは理解出来るとしても50円では経営に大きな影響が生じるとして反対の立場となり、10:5で決着をしました。

 来年以降も最低賃金が引き上がることを想定すれば、使用者側委員の不安や懸念を解消する支援策が当然必要となってきます。そして、その支援策は経済対策として政府が行わなければなりません。


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