最大70兆円
- 2017年04月04日
フクシマ原発の事故処理費用が最大70兆円にも上るという試算を、民間のシンクタンク「日本経済研究センター」がまとめ、発表しました。
これまで、経産省が発表していたのは約22兆円でしたし、この費用の一部を電気利用者いわゆる国民の電気料金に上乗せして負担を強いています。
今後の除染や廃炉費用も全く検討もつかない中で、約22兆円と試算したことに対し、これで済むわけが無いと思っていた方も多いだろうと思いますし、私も、22兆円は低く見積もった暫定的な金額では無いかと思っていました。
しかし約70兆円とは・・・。
私自身も想像していなかった額であり、多くの国民も驚きの額だと思います。
日本経済研究センターは汚染水を海洋投棄をする場合は約49.3兆円、汚染水の全量処理をする場合約70兆円とふた通りのパターンを示しましたが、今でも福島県などの風評被害は完全に払拭されておらず、韓国などが福島県産だけでは無く日本からの水産物について放射能検査を求め、輸入制限をしたことは記憶に新しく、そのことを考えても海洋投棄では無く、全量処理が求められます。
政府は、事故で被害を受けた土地(土壌汚染含む)の完全復旧にも責任があります。
一方、政府は、福島県飯舘村、川俣町、浪江町に出していた避難指示を解除しましたが、放射性物質による健康被害への不安が大きく、若い方々の帰還は望むべくもありません。にも関わらず、自主避難の方々への支援を打ち切ろうとしている事は、国策として進めてきた責任を回避しようとするものです。
この最大70兆円の事故処理費を見ても、原発は高額なつけが廻ってくる最悪の発電では無いでしょうか。