有志連合艦隊
- 2019年06月20日
米国のトランプ氏が米大統領選挙に再び立候補する集会を開いたことが報道されました。
あの自分勝手な大統領は、それでも平均40%の支持率を得ているわけで、集会では熱狂的な支援者に囲まれて満面の笑みを浮かべていました。
気にくわない国があれば有無を言わさず経済制裁を発動し、同盟国へも同調するように圧力をかけるという傍若無人さは多くの人たちが認めるところです。
その彼の今一番気にくわない国が「イラン」と言う事になるのでしょうか、イランと米・英・仏・露・中+独の7カ国による核合意を米国は一方的に破棄し、さらに経済制裁としてイランからの原油輸入をを禁止、同盟国へもイラン産の原油を輸入しないように要請し、従わない場合は同盟国であろうが制裁を加えるという、相変わらずの態度です。
日本の安倍晋三氏にこのイランとの仲介を頼んだかどうかは定かではありませんが、米国のポチがイランに飛んで説得を試みましたが、最高指導者であるハメネイ師から「トランプは交渉相手に値せず」と突き放され、さらに訪問に合わせたように日本タンカーが誰かによって攻撃されました。
米国は早速犯人はイランであると断定し、証拠写真なるものを公表しましたが、英国・サウジアラビア・イスラエル以外の各国は「証拠不十分」として冷ややかに見ています。
ポチの日本もいつになく「イランとは断定できない」と様子見を決め込んでいます。
米国は、ホルムズ海峡に米軍を増派、さらにホルムズ海峡を守るために24時間体制での監視を行うためには米国一国では対応が出来ないと、日欧などの同盟国からなる「有志連合艦隊」の創設を模索しているとのことです。
これが、現実化すると日本は断れない状況に陥ります。
日本の輸入原油の85%はホルムズ海峡を通過して入ってきており、2015年の安全保障関連法成立時、安倍晋三氏は「日本の原油輸入の大半はホルムズ海峡を経由している。もしこのホルムズ海峡が封鎖されるような事があれば国家存立の危機にあたり、機雷除去などで自衛隊の出動が想定される」という主旨の発言をしました。
米国は、当然のように「一番恩恵を受けているのは日本である。ホルムズ海峡を守るために有志連合艦隊に率先して協力すべき」と迫ってくるでしょう。
そして大統領選挙を控えたトランプ氏は、過去の歴代大統領がそうだったように国内における政策への非難をかわす狙いで、強いアメリカを国民に誇示するためにイランとの戦争に手を染める可能性はゼロではありません。
大統領選挙のための戦争です。もし戦争となれば、日本は集団的自衛権を発動し米国と一体になることは避けられないでしょう。
そうなれば、親日国であるイランにとって、日本は本格的に敵国となってしまいます。
有志連合艦隊に参加することが良いのか、参加せずに米国から距離を置く方が得策なのか、安倍晋三氏はどのような判断をするのでしょうか。