未熟な維新(ブログ3612)
- 2024年06月22日
通常国会は、野党が提出した岸田内閣不信任案を自公が否決し、閉幕しました。
政治資金規正法の抜け穴を悪用した自民党の裏金問題が焦点だった国会でしたが、まさしく「大山鳴動ネズミ一匹」で、政治資金規正法はザルのまま問題先送りの些末な改正に止まり、自民党は今後も悪銭を手放すこと無く金権政治を続けることでしょう。
そして、公明党はパーティー券を購入した相手先を公開する上限額である20万円超を5万円超と主張し、岸田氏はこれを止むなしとしましたが、後は連立を意識してか自民党案を丸呑みしてしまいました。しかし支持者が果たして理解するのか、やはり、公明党は政権の旨味には勝てなかったようです。
さて、問題は維新です。維新は衆議院において当初は、企業・団体の寄付の禁止や連座制の導入などで野党間と連携をするかのようなそぶりを見せながら、裏で岸田氏と「政策活動費」の使途の公開と残金の国庫返納を密約し、それを維新の成果だと吹聴して衆議院では自民党案に賛成。
しかし、参議院に審議が移ると、自民党の浜田精一国対委員長が、「今国会中での成立は日程的に厳しい。」と発言したことから自民党に反発、衆議院と全く同様の改正案にもかかわらず、参議院では反対の立場となりました。
一体、この党は素人の集団なのか。法案に対する基本的なスタンスなど全くなく、自分たちの要求が満たされれば、政治と金の問題や国民の不信などどうでも良い党だという事を明らかにしました。この党が政治に関与する資格があるのか、私には全く分かりません。
スポニチ・アネックスでは、立憲民主の米山隆一衆議院議員が、「維新は騙されたのではなく、維新が文書の合意(期日を入れない)を反故にしているからであり、問責されるべきは維新。」と話し、同じく立憲民主の小西洋之参議院議員も、維新の音喜多議員が「『改革案は抜け穴だらけで改革の名に値するものではない』と言う問責決議案を提出した。衆院で賛成した法案が抜け穴だらけ?国会を弄んでいるのか。」と批判、共産党の山添拓参議院議員は、「維新が主張する旧文通費はを巡る問題は、今度の裏金問題とは直接関係せず、法案審議の議題にもなっているわけでもない。それなのに恫喝するとは、維新の迷走にぶりこそ恥ずべき行為。」と話しています。
また、維新の会の創設者である「橋下徹氏」も、「維新国会議員は法案の中身ではなく、密約などの多(他)事考慮(本来考慮しなければならないことを考慮せず、或いはことさら無視し、本来考慮すべきものではないものを考慮し、あるいは加重に評価する)で採否を決める政党になってしまった。これは、大阪維新が一番議会を批判していた確信だった。
維新国会議員が飲み食いの人間関係で政治をしている証。」と断じた事を報道しています。
他党からも身内からも公党としての未熟さを指摘された維新、国民からも、常に筋が通らないことを平気で行う政党というレッテルを貼られることになるでしょう。