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札幌五輪の住民投票(ブログ3068)

  • 2022年12月06日

 札幌冬季五輪の誘致に対し、札幌市と札幌市民の溝が深まりつつあるようです。

 これまで、冬季五輪の開催に札幌市は手を挙げたいという思いが強く、世界にウィンタースポーツのメッカとして、併せて冬期観光へのアピールを行い、海外からのインバウンドをさらに推進させ、世界都市としての地位を向上させるなど、思い描いていた近未来の姿が、コロナ禍での東京五輪開催で事情が一変してしまいました。

 東京五輪が1年延長となり、それも無観客での開催で大幅な減収、ぼったくりIOCの無茶ぶり、終了後は、当初予算からは想像も付かないほどの経費増、組織委関係者による贈収賄事件、会場運営に関わる大がかりな談合事件、何も手を打てないJOC、巨大イベントへの電通依存、そして、今回の冬季五輪ではIOCからスピードスケート場などの観客席へのクレーム、開催都市決定時期の延期、候補地だったバンクーバーが経費がかさむことに市民の理解が得られないと辞退。

 東京大会がコロナの影響が無くスムーズに開催されていれば、少なくとも裏事情は闇に葬られ、表面の感動だけが国民に植え付けられたのかもしれません。

 しかし、コロナ禍で強行した結果のすったもんだが“アダ“になり、五輪の裏事情が国民の目に晒されてしまいました。

 4年間、五輪出場に人生をかけてきたアスリート達のパフォーマンス、その笑顔に感激した世界中のスポーツファン、「一生の思い出として五輪に関わりたい」と純粋にお手伝いしたボランティアの皆さんは、東京五輪を暗い思い出として心に刻むことになってしまったのではないでしょうか。

 今般、札幌五輪開催に疑念を持っておられる有志の方々が、札幌市議会宛に「住民投票の実施」を求める請願を提出しました。

 その内容は、「札幌市自治基本条例」22条にある、「市は、市政に関する重要な事項について、住民の意思を確認するため、別に条例で定めるところにより、住民投票を実施することが出来る。」と規定しており、今回の札幌冬季五輪開催は「市政に関する重要な事項」に当該する、また、札幌市議会基本条例には、その第3条(2)に「多様な市民意見を充分に把握した上で、市民の代表として構成かつ公平な議論、審議、審査等をし、意思決定を行うこと。」、さらに第15条では「・・・市民の議会活動への参加を推進するものとする。(2)請願および陳情が提出された場合は公正かつ公平に処理するものとする。(3)請願および陳情の審査に際し、原則として、その提出者の意見を聴く機会を設けること。としています。

 札幌議会は、自民党・公明党・立憲民主党が五輪招致に積極的となっています。

 しかし、前述したようなことが札幌五輪では起こらないという確証はありません。

 ましてや大阪万博も電通の仕切りで有ることが明らかになりましたが、札幌五輪もまた電通に頼らなければ運営できないのかもしれません。いや今回の談合に絡んだのは電通だけでは無く、業界2位の博報堂、3位のADKなど上位の広告会社が関係しています。

 透明性を確保すると言っても、これら「すね」に傷を持つ広告会社抜きでは運営は無理だと思います。札幌市と札幌市議会は、市民の声を充分に把握し、間違いの無い選択を行うべきです。


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