札幌五輪の経費はいかに
- 2016年11月24日
2026年北海道・札幌冬季オリンピック招致に札幌市と道が正式に手を挙げました。
手を挙げましたが、実現のハードルはかなり高そうです。
昨今のオリンピック招致の状況を見ると、以前のように多くの国と都市が、我先にと争って招致合戦を行うようにはなっていないようです。
2010年、夏のオリンピックの招致では東京が様々なプレゼン、ロビー活動をして開催にこぎ着けましたが、今年行なわれたリオオリンピックでは開催間際まで各種競技会場が完成しておらず、やっとのことで間に合いました。
ご多分にもれず、財政難が理由だったのは世界の人々が承知しています。
そして、次の2018年冬季オリンピック開催地である韓国の平昌(ピョンチャン)の開催費用が招致段階で90億ドル(11月22日現在のレートは、1ドル=約111円)、日本円で約9,990億円となっています。
2014年ロシアのソチ大会が約510億ドルですから大幅に圧縮されてはいますが、それでも2010年カナダ・バンクーバー大会の約18億ドルの4倍強となっています。
東京オリンピックの経費が招致段階から約4倍という大幅な膨れあがりが問題視されていますから、北海道・札幌冬季オリンピックは
今のところ4,000億円と目論んでいますが、招致委員会においても、明確な経費試算を明らかにすると共に、相当の財政負担を覚悟しなければなりません。
世の中景気が上向いていた時代と違って、オリンピック景気というバブルにあまり期待することが出来ず、閉会後の施設利用や維持費負担が重くのしかかってくるという負の一面も、北海道民や札幌市民も十分に考慮して取り組まなければなりません。