札幌五輪招致意向調査
- 2022年02月15日
札幌の秋元市長が、30年の札幌五輪誘致に関する全道意向調査について、「賛否やその理由を尋ねるが、それによって招致運動が左右されることは無く、市民の期待や心配を把握して、どのようにしたら懸念を解決出来るか確認するのが目的 。」と道新のインタビューに答えました。
札幌市の費用負担も大きく、冬季スポーツが盛んな国々をも巻き込む大きなイベントだけに、その開催の可否については、たった1万5千人の郵送や街頭、ネットによる調査では、単なるアリバイ作りとなり、お茶を濁す程度の取り組みと受け取れます。
本来は住民投票を行うべき案件では無いでしょうか。
世界各国では、五輪の招致を検討している地域で住民投票が行われ、様々な理由で反対が多い場合は招致を行わないということが至極当たり前となっており、多額の税金が伴うだけに民主的な手法と言うことができます。
秋元市長がそれを行わないということを少し疑って考えると、「住民投票を行えば賛成の割合が少なく、下手をすると反対の方が多くなることも考えられ、そうなれば、それを打ち消して招致活動を行う事は難しい。」という懸念を払拭できないからでは無いかと思います。
また、意向調査でどのような懸念が有るのか把握して解決の方向性を探る、とも発言されていますが、懸念されるのは、昨年の東京五輪で明らかになったIOCの横暴、全権はIOCが握り「アルマゲドンでも無い限り開催する」の言葉にあるように、開催国・都市の意見は無視されること。
これまで全ての五輪開催で必ず起きている費用の増加は札幌でも起こりえること。
世界中の視線を集めることから、札幌市だけではなく国としての体裁を整えなければならないこと(ケチなことは出来ない。)、そのために国の関与が大きくなり、開催地が横に追いやられること。
開催の波及効果と残される負の遺産、結局明らかにされない東京五輪の決算。
そして、必ず政治利用される五輪。
このような懸念の解決方法を秋元市長はお持ちなのか?そのことをお伺いしたいと思います。そしてその懸念を払拭できるほどの大きな効果とはどのようなものか、五輪開催の理念と大義もお聞きしたいものです。