札幌冬期五輪は?
- 2021年06月03日
専門家が何を言おうが、世論が反対であろうが、ワクチン接種が十分でなかろうが、パンデミックであろうが、東京五輪は開催されるのでしょう。
もう、誰が何を言おうが関係ないという境地に入った菅氏と五輪ファミリー。
後は、結果がどうであろうが誰も責任は取らない、いつもの無責任スタイルになるものと思います。
分科会の尾見会長も、ついに「今の状態では普通は開催は無い。そういう状況でやるなら、主催者の責任として開催規模をできるだけ小さくして管理体制を強化するのが義務だ。」さらに、「そもそも五輪をこういう状況で何のためにやるのか。それが無いと一般の人は協力しようとしない。」と話し、もうついて行けないとサジを投げたようです。
後は、菅氏が失脚することの無い限り、異常な世界へまっしぐらとなります。
その結果、菅氏は「OICが開催すると決めたから」と、IOCは「日本は開催に反対しなかったから」と、大会組織委員会は「自分たちは、指示通りに動いただけだ」と、誰も責任を取らず、日本国民だけがさらなる犠牲を強いられことになります。
道民は、この五輪劇を記憶にしっかりと止めなければ成りません。
何せ、2030年の冬期五輪の開催地として札幌市が手を挙げており、今年中にも招致が決定されるかも知れないからです。
候補地は米国のソルトレークシティーと、スペインのピレネー・バルセロナとなっておりますが、これまでのIOC関係者の発言は開催候補地とされている住民にとっては大きなアレルギーとなることでしょう。
しかし、それはIOC自ら招いた「ぼったくり」による墓穴です。
昨年、カナダのカルガリーは、住民投票の結果反対派が56.4%で否認しました。
今年の4月7日に北海道新聞が行ったアンケートでは札幌冬季五輪の支持率は48%で、不支持率は50%、過大な費用負担を懸念する声も多く、十分な理解を得られたとは言い難い結果となっています。
そして、4月以降、国内が緊急事態宣言下に置かれ、日本国中大変な状態となっていることを知っていながら、その事を全く意に介せず日本を食い物にしようとするIOCの横暴と、それを止めることの出来ない(止めようとしない)何ともみすぼらしい日本政府の対応を国民が目にしましたし、オリンピックを利用して美味しい餌をたらふく胃に納めようとするIOCという怪物の正体をも見てしまったのです。
今度は、札幌冬季五輪で甘い汁をもう一度ということにはならないと思います。今年中に招致が決まるのであれば、早急に道民の民意を明らかにすべきではないでしょうか。