札幌高裁判決と知事(ブログ3516)
- 2024年03月18日
「同性婚」訴訟について、札幌高裁は「法の下の平等」を定めた憲法第14条1項、「個人の尊厳と両性の平等」を定めた24条1項・2項に反するとした違憲判決を出しました。
政府は憲法24条1項について「同性婚を想定していない」との立場でしたが、札幌高裁は「人と人との間の自由な結びつきとしての婚姻」という趣旨も含まれるとし、また、「両性の基本的平等は確保されるべき」、14条については「婚姻の自由は重要な法的利益なのに、同性愛者の婚姻を許さないのは合理的な根拠を欠いた差別的な取り扱い」として、争点となった3点について明確に違憲という判決を下しました。
しかし、これによって同性婚が早い時期に認められるかというと、道のりはまだまだ遠いと思います。国民の多くは同性婚を認めていますが、政権を握っている自民党が、「日本の家族観に大きな影響を与える。」と反対しているからです。
「多様性の尊重」と、口ではいいことを話していますが、これは全くの「嘘」。
自民党の多様性とは、青年局の懇親会でも分かるように「昭和の時代」から脱皮が出来ない前時代的な枠内での多様性です。
対抗する私たちは、一歩一歩、着実に国民意識を味方にして、個が尊重される社会にしていかなければなりません。
そして、自民党の保守的な流れは、道政を預かる知事にも脈々と流れているようで、同性婚の方々に道営住宅への入居を認めようとはしていません。
パートナーシップを導入している自治体へは道営住宅は入居を認めていながら、それ以外の自治体の道営住宅には認めず、公正公平であるべき行政がこの問題に関わっては「ダブルスタンダード」を平気で押しつけています。
そして、ナゼそんなことをしているのかという明確な説明は行われていません。
まさしく、知事は多様性についてリーダーシップを果たすどころか、その実現にブレーキをかけています。