条例案撤回(ブログ3360)
- 2023年10月11日
埼玉県議会自民党・公営等が共同提案した「虐待禁止条例改正案」が、県民からの多くの非難に耐えきれず撤回する事になりました。
記者会見で自民党県議団の田村琢実団長は、「内容も手続きも瑕疵はない。」と話しました。瑕疵がないとは、「欠点など無く、非の打ち所の無い完璧なもの」という意味です。
すなわち、改正案の内容については完璧なものだということを記者会見の場でも主張しています。子どもを守るにはこれだけの事をしなければならないという信念は変わらないようです。
しかし、ここは日本です。治安が悪く子どもの誘拐や性被害などが頻発する諸外国とは、社会情勢も取り巻く治安も大きく異なります。
条例改正の発端が、車内での子どもの放置が熱射病や脱水症状を誘発して命に関わる事を防ぐのが主眼であれば、それに特出した内容を吟味すべきですが、ついでに多くのことを盛り込んだ事がアダになったようです。
ただ、内容に瑕疵はないと議員団が今でも思っているならば、今回は撤回してもまた同様の条例が提案される可能性は高いでしょう。
今は全国の大部分の自治体議会は自民党が過半数を制し、公明党と与党を組んでいます。
今回の埼玉県議会の出来事は、明日には自分達にも降りかかってくるものかも知れません。選挙が終われば、後は議員にお任せという風潮が今回の根底にあるとすれば、このことは、有権者にも責任があると言うことではないでしょうか。
選挙を棄権せずみんなで選挙に行って、自分達の声を実現してくれる議員を選択し、選挙が終わってもしっかり監視する事が大事です。
中央では政権与党でもあるし、地方議会も自民党と公明党に任せていれば間違いが無いという幻想は振り払っていただき、常に厳しい目で議員と議会を監視していないと、またとんでもないことをやってしまうかも知れません。