東京五輪延期
- 2020年03月24日
昨日行われた参院予算委員会において、安倍晋三氏が東京五輪の開催について「延期の判断も行わざるを得ない」と発言しました。
IOCが22日に臨時理事会を開催し、大会組織委員会と東京都、日本政府と検討を重ね、4週間以内に結論を出すという方針を発表しましたが、安倍晋三氏の発言は、このことを受けてやむなく行ったように思われます。
しかし、新型コロナウィルスの世界的な感染状況、今年開催予定である東京五輪に対する各国の批判、日本を含む各国の大規模イベント自粛等々を考慮すれば、既に完全な形での開催は無理であることははっきりしていました。
これまで同様に中止は視野に無いとすれば延期はいつまでなのか、これも非常に悩ましい問題であり、年内なのか、1年後なのか2年後なのか結論を出すにしても極めて難しいことだと思います。
ただ、オリンピックが商業化したことから派生する利害関係の調整で、どれだけの期間延長するのかが決められるとすれば、全く本末転倒な事では無いかと思います。
言葉では「アスリート・ファースト」と言いながら、実際は選手のことは二の次で決められることになります。
出場枠の43%は未だに決まっていませんし、それらの選考大会の開催もはっきりしていません。
前回のリオ・オリンピックから4年間、必至に努力してきた選手の思いは一顧だにされないのか、また、出場が決まっている競技の選手にしても東京五輪が先送りとなれば、新たに選考が行われるのかという疑問や、最高のパフォーマンスを発揮出来るのかという不安を抱いているものと思われます。
延期をする場合にも、是非、選手のことを考慮した判断をお願いしたいと思います。
さて、聖火リレーについては22日のブログにも掲載しましたが、延期が既定事実になったのなら実施する意味はありません。
政府は、一般ランナーの参加を取りやめるなど規模を大幅に縮小し、聖火をランタンに入れて車両で運ぶ等と考えているようですが、見合わせた方が賢明です。
新たな開催日まで、聖火を厳重に保管するか、改めて開催日に合わせギリシャにて採火するかしかありません。