東京都議会議員選挙
- 2021年07月05日
東京都議選が終わり、政権与党である自公が首都・東京都の議会で過半数を握ることが出来ず、今後行われる衆議院選挙にも大きく影響することになるでしょう。
今回の都議会議員選挙については、多くの政治ジャーナリストや評論家が分析していますので、詳しくはそちらにお任せしますが、注目すべきは候補者を60人立てた自民党が33勝27敗と勝率55%に過ぎなかったことで、自民党応援団の「読売新聞」が「予想外の結果」、「このまま行くと衆院選は危ない」と危機感にあふれた記事を書いているのがその証拠のようです。
都民ファーストは14議席減の31議席となり、小池氏の影響力も陰りが顕著に見え始めました。
候補者調整をした立憲民主党は8議席増の15議席とほぼ倍増、共産党は19議席で前回を1議席上回りました。野党と言いつつ与党との中間的な立場をとり続けた国民民主党は4候補が全敗。
「朝日新聞」の出口調査で立憲民主党支持層の51%が共産党に、共産党支持層の77%が立憲民主党に、との数値。これは、野党共闘が有権者の間に浸透してきていることが見て取れる数字だと思います。これで、来る総選挙での立憲民主党の戦い方、野党共闘の方向性が明らかになったような気がします。
また、立憲民主党の新人当選者は9人で、29歳1名、31歳1名、37歳3人、40歳1名と若い人が多いこと、そして共産党が新宿、文京、大田、北多摩と4選挙区でトップ当選を果たしたことも注目されます。
心配なのは投票率が非常に低いことで、今回は前回の51.28%よりも8.89%も低い42.39%でした。
これをコロナ禍で外出を控えた結果とみるか、猫の目のように変わるコロナやオリンピック等への政治不信の結果と見るか。
自民党はこれまで、「組織票さえ有れば勝利できるので、無党派層は寝ていて欲しい」、従って投票率が下がれば組織票が物を言うと思っていたようですが、東京都議会選挙を見る限り組織票もさほど頼りにならず、逆に有権者が政党を選択する目がよりシビアになってきたことが読み取れます。
でたらめなワクチン接種、五輪が始まれば国民は全て忘れる、などと言い、国民をバカにしてきたことに対して、反旗の狼煙が立ち始めたのではないでしょうか。