果たして大きなメリットはあるのか
- 2009年05月25日
今日、市内のホテルにおいて「北海道新幹線建設促進道南地方期成会」の総会が開かれ、来賓として参加した。
議事は、1号議案の平成20年度事業報告と決算についてはシャンシャンで終わった。
次に、2号議案の新年度事業計画と予算案の提案が終わり、これもシャンシャンとなるかと思ったら、森町の佐藤町長が、「函館までは理解するが、札幌まで本当に必要なのか、メリットだけが強調されデメリットは議論されていない。」というような主旨の発言を行った。
議長の高野商工会議所会頭は、「物事にはメリットとデメリットがあるが、多くの皆さんがこの運動を進めてきているので理解して欲しい。」と答弁。佐藤町長もそれ以上の発言をしなかった。
しかし、議事終了後、北海道新幹線建設促進期成会の北海道商工会議所連合会政策・企画部長が「札幌延伸に向けての現状と課題」と題しての講話の中で、「札幌延伸についてまだまだPR不足であり、必要と感じる道民の意識にも地域で温度差がある。例えば、道南で出産ができるのは函館と八雲だけだが、新幹線があれば、そこにも早く行けるということも大きくアピールしなければならない・・・。」と、まじめな顔で話していた。
ちょっと待って欲しい。
各自治体で出産ができないから新幹線が必要なのではなくて、自分の住んでいる所で安心して出産が出来るようにすることこそ必要なのではないか。
北海道新幹線函館・札幌間は今時点の建設費が約1兆800億円で、地元負担はその三分の一の約3,600億円である。
これだけあれば、道内にどれだけの医者が配置できるのか。
トンチンカンなPRは、期成会自らが他に大きなメリットが見あたらないことを認めているようなもので、これでは、道民に理解してもらう水準には至っておらず、先が思いやられる気がした。