核より原発(ブログ3269)
- 2023年07月05日
欧州ではウクライナのザポロジエ原発に多くの視点が注がれています。
ロシア軍の占領下にあったザポロジエ原発でしたが、ここ数日の間にロシア軍が撤退を始めたとの報道が広がり、ロシア軍が遠隔操作できる爆薬を設置したとか、冷却水の取水口を塞ぐ準備が終了したという、ファクトともフェイクともとれるニュースが広がっています。
ロシアは核兵器を使うこと無く、同じような効果が期待できるよう、原発にいつでも手が出せるように仕掛けし、その後、兵士の放射能汚染被害を最小限にすべく撤退を始めたとするならば、今後の戦争の戦術を示唆する出来事だろうと思います。
核兵器は、持っているだけで使用する必要は無く、相手国の原発さえ押さえれば喉元に匕首(あいくち)を突きつけたのと同じ効果があり、これをもって脅迫すれば事足ります。
今、ザポロジエ原発では自ら電源の供給が出来ず、外部電源に頼っています。
電源が無ければ原子炉の冷却が出来ず、炉内ではメルトダウンが始まります。そうなれば福島第1のようにガスが充満して水素爆発が起き、炉の天井が吹き飛び放射能は大気に放出され、ウクライナだけでは無く欧州も大きな被害を受けることになります。
直接、炉に爆薬を設置しなくても電源を止めてしまえば、そして冷却水の取水を止めてしまえば原発は「おシャカ」です。
敵基地攻撃能力の整備に血眼になっている日本も、日本海側に乱立する原発の電源と冷却水の確保を二の次にすると、敵にとってはおいしい標的となってしまいます。
近い将来、米国と共に戦争をしようとしている日本は、まず、原発を停止して使用済み核燃料もろとも石棺化してしまうことが必要なのでは。