森友・加計のようには
- 2019年02月05日
西日本新聞にこんな記事が掲載されていました。
<戦後の占領期。連合国司令部(GHQ)のマッカーサー司令官が吉田茂首相に苦言を発した事がある。日本は米国に450万トンの食糧支援を求めたが、GHQの試算だと70万トンで足りる。「一体どんな計算をしたんだ」と。
吉田首相はこう切り返したそうだ。「日本が正しい統計の数字を戦前に出していれば、あんな戦争を起こさなかった」、「もし正しい数字を出して戦争していれば、我が国は勝っていたろう」。
統計は「国のもと」とも呼ばれる。さまざまな数字に基づき政策を立案し、効果を測り、適切な修正を加えていく。戦前、各種データーを都合良くごまかして戦争に突き進んだ歴史は、吉田首相の言葉を引くまでも無い。
厚生労働省の「毎月勤労調査」の問題がさらに迷走している。不正の実態を解明する調査までも不正に行われていたとは何たる不正義。せめて国民の怒りと疑念の高まりは正確に読み取ってほしい。
しかる折り、政府は景気拡大期が74ヶ月に達したと発表した。実に6年2ヶ月。「戦後最長」なのだそうだ。こちらもまた、多くの国民の実感とかけ離れた数値。「一体、どんな計算・・・」と司令官の言葉が口を突く。
19世紀に英国の首相を務めたベンジャミン・ディズレーリは言ったそうである。「ウソには3種類ある。ただのウソ、途方も無いウソ、そして統計」。ジョークも現実になると笑えない。>
政府はあくまでも真相究明に否定的で、今後の対策ばかりに目を向けさせようとしています。
特別監査委員の委員長を務める、樋口美雄 労働政策・研究機構理事長が参考人として予算委員会に出席しましたが、野党の質問に対し「労働政策・研究機構の理事長として招致されたので答弁は控えたい」と、答弁を拒否。
野党は特別監査委員長として招致したのに、この調子です。
当然、政府・官邸筋の悪知恵でしょう。
さらに、大西康之 前政策統括官(不正当時の実質的な責任者)を更迭し、前任者だから招致対象外と逃げまくっています。
この問題を、森友・加計など一連の隠蔽のようにしてはいけません。
与党にも良識議員がいるならば、結果を恐れず、真相を究明することに議員としての矜持を示していただきたいと思います。