検察審査会に拍手
- 2022年01月30日
検察審査会(検審)が、参院選広島選挙区選挙で、河井克行氏と案里氏から現金を受け取った県議や市議など35人を「起訴相当」、既に辞職している市町議や後援会員ら46人を「不起訴不当」と議決しました。
河井氏から買収を受けたのは合計100人で、このうち検察の捜査前に現金を返却した19人は「不起訴相当」となりましたが、県会議長経験者や市長経験者を含む71人は、今後検察の捜査が改めて行われる事になります。
仮に、検察側が再度「不起訴相当」としても、検審側は改めて「起訴相当」と判断し、そうなれば最低でも35人は「強制起訴」となるでしょう。
常識ですが、公職選挙法は買収側も被買収側も双方が罪に問われます。
買収側はそれを認めて河井氏は懲役刑で服役中、案里氏も執行猶予中です。
そして、被買収側も当然のことながら金銭の授受があったことを認めています。にも関わらず検察が被買収側を不起訴としたことには市民感情として納得のいくものではありません。ここにも、「臭いものに蓋をする」という政権側の思惑を、司法が忖度するという悪しき習わしが脈々と受け継がれてきていることに憤りを感じます。
また、検審としては至極当然の判断だったと拍手を送りたいと思います。
また、検審事務局も、検審委員に変な意見具申などをしなかったのだと安堵します。
不可解なのは、岸田氏の地元の広島県で起こった不祥事であり、自民党から1億5,000万円の選挙資金が流れ、買収にはこの資金が使用された疑惑がある中で、自民党の総裁であり最高責任者の岸田氏がこの検審の議決を受けて「個別の事案に関するコメントは控える」と述べたことです。
当時、党の選挙対策と資金を掌握していた立場の二階幹事長が、「最終決済は総裁だ」と発言していたことがすべてを物語っているのではないでしょうか。
総裁とは全く関係の無い個別の案件では無く、当時の安倍総裁が深く関与していた案件であったことから、岸田氏も今の立場ではど真ん中の関係者となってしまったはずです。
何に関しても責任を取ろうとしない姿勢は、やっぱり、この党に染みついてしまった宿痾なのかもしれません。