横浜市と北海道
- 2019年09月18日
道議会の代表質問も終わりました。
代表質問では各会派からIR(カジノ)誘致に関わる政府の調査についての質問がありました。
鈴木知事は、政府に対するIR整備計画の申請について①予定又は検討している②予定はない の二者択一について、「①予定している又は検討している」と回答すると答弁しました。
誘致の判断については、相変わらず「道民の皆さんの意見を聴いて適切な時期に判断したい。」と答えるだけです。
一方、横浜市では、林市長の誘致発言以来、横浜港湾協会:藤木幸夫会長が「命を張ってでも反対する」と発言し、市民集会にも出席して反対の市民を鼓舞しています。
藤木氏は菅官房長官と昵懇の中で、大きな後ろ盾となりこれまで支えてきましたし、当初からIR誘致には賛成の立場でしたから、藤木氏の誘致反対は大きな波紋となり、今後の行方を左右することになるでしょう。
藤木氏は市民集会後の記者会見で、「私自身が社会福祉法人をやっている。だからそういう人たちの生々しい話、お母さんがパチンコ店に入り浸りで、お父さんは酒を飲んで何かあったら機嫌が悪くなり引っぱたかれる。家にいられないから逃げて(施設)で暮らしている。そういう家庭の方が足下にあることを知らなかった。」、「旦那が(ギャンブル)依存症でダメになり、、自分も依存症になって惨めになる。こんなひどいものはないのだという生々しい話を聞いていうちに、えらいものが横浜に来てしまうぞと思って考えを変えた。」と話しています。
そして、「カジノは『秒殺』、『秒で殺す』、ギャンブルを楽しんでいる暇は無いそうで、何億円という金を賭けても一瞬・一秒でオケラになってしまう」とギャンブルの恐ろしさを伝える側に立ちました。
これを聞いていた神奈川県8区選出の江田健次郎衆議は、「これは普天間飛行場の辺野古移設と同じです。安倍政権は何を言っても強行します。」、「あらゆる手段を駆使して阻止しよう。・・・我々の横浜の将来、我々の子孫の未来を真剣に考えれば『横浜カジノ誘致』という選択はあり得ない。」と訴えました。
横浜市では、市民の間にカジノ反対の空気が広がり熱を帯びてきました。
さて、我が北海道ですが、以前、北海道が行った試算でも苫小牧にカジノが出来た場合の来場者の割合は、年間最大来場者数を869万人とした場合、苫小牧周辺住民が360万人で全体の42%、道内客が95万人11%で、道外客が239万人27%、外国人観光客が175万人20%となっており、道民が455万人53%となっています。
売上高を最高1,562億円と試算していますから、これを計算しますと年間約827億円を道民からむしり取り、その7割が海外の事業者へと流れていきます。
北海道の鈴木知事も、横浜市の林市長同様に菅義偉氏と強い関係にあり、その意向に逆らえない繋がりがとなっています。
どうでしょう、道民も、横浜市民と同じようにオール道民として誘致反対の機運を盛り上げ、自然と食を楽しめる観光が北海道の観光であること、これ以上ギャンブル依存による不幸を増やさないことを明らかにしようではありませんか。