橋下流?
- 2014年02月02日
大阪の橋下市長が、「大阪都構想」の法定協議会において、野党全てが橋下市長の提案に反対したことから、任期途中にも関わらず出直し選挙を行い民意を確かめるということを公表しました。
法定協議会では、四案ある内、最短で取り組める案に固執し、他の案では時間が掛かりすぎると主張しましたが、理解が得られませんでした。
そこで、議会議論に納得せず市長選挙で民意を問い、改めて市長に当選して、これが民意だと議会に突きつけるという方法に出ました。
橋下氏らしいと言えばそれまでですが、橋下氏は何か勘違いをしているのではないでしょうか。
ご存じのとおり地方の政治は、市長と議会がそれぞれ選挙で選ばれるという二元制で成り立っています。
従って首長は、議会の意見も民意の代表として真摯に受け止め、妥協点を見いだすべく努力することが求められ、独断で物事を決めることなど出来ません。
ましてや、「大阪都構想」は自治の形を大幅に変えるものであり、様々な角度から十分な検討を加え、出来上がった計画案を大阪府民に提示し、住民説明会をきめ細かく開催し、その中で出された疑問に対し丁寧に答えるということが基本となります。
民主党政権時、逢坂座長が取りまとめ衆議院に提出した「大都市地域における地方公共団体の設置等に関する特例法案」によると、①関係市町村、都道府県の議会の議員、首長、職員、学識経験・有識者などで構成される「特別区設置協議会」を設置して特別区に関する基本計画を策定する。②基本計画を総務大臣に報告、場合によっては総務大臣の同意が必要となる。③関係地方議会の承認を得る。④住民投票を行う。⑤総務大臣への申請、処分・告示などの手続き。
等が必要となっています。
先程も述べましたが、まず最初の手続きである法定協議会(特別区設置協議会)において、橋下市長の考えが理解されなかったのですから、「大阪都構想」は改めて十分に練り直し、賛同を得れる内容にしなければなりません。
それが行き詰まったからといって出直し市長選とは、一体何を考えているのか理解が出来ません。これが橋下流なのでしょうか。
橋下氏のこれまでの言動は常に自分本位でしたが、そのことに大阪市民も少しずつ気がつき始め、関西特有の「ノリ」も徐々に冷めてきたことも、今後の橋下離れに繋がるものと思います。
いずれ、自爆するのではと思っていましたが、それが目の前に近づいてきたような気がします。